「木内克の全貌展」@茨城県立美術博物館

1970年9月12日―27日

 

 

「郷土が生んだ彫刻の巨匠・木内克の全貌展」のカタログ表紙(1970)

 

 

水戸市立博物館で「彫刻家・木内克のまなざし展」が7月23日(土)~8月28日(日)まで開催されている。

“夏休み子どもミュージアム”として企画されたが、生き生きとした猫や人体など、子供も大人も楽しめる展覧会として好評だ。

 

 

本展に先立つこと52年前の1970(昭和45)年9月12日―27日、茨城県立美術博物館で彫刻家・木内克の全容を紹介する展覧会が開かれた。

105点の彫刻と版画・デッサンを加えた129点が陳列され、生命感に溢れた作品は多くの共感を呼んだ。

彫刻界においては、テラコッタの技法やアルカイックな彫刻の精神を継承する作家として注目を集めていたが、この展覧会により木内克の人と作品は広く知られるようになった。

 

 

『木内克の世界』土方定一

 

巻頭に美術評論・美術史家の土方 定一(1904- 1980)による人と作品の紹介されている。土方は岐阜県生まれで、旧制の水戸高等学校から東京帝国大学に学び、1965年に神奈川県立近代美術館館長・全国美術館会議会長を務めるなど美術評論界で活躍した。

 

 

 

 

 

 

カラー図版を含め、32ページにわたって作品が紹介されている。

 

 

巻末には酒井忠康編纂の「木内克の歩み」と題する年譜が添えられ、時代背景を含め木内作品に対する理解が深まる。

今は豪華なカタログが流行りで、これほどのものが必要なのかと疑問に思うことがある。それから見たら質素だが、当時としては珍しい本格的な展覧会カタログとなった。