「川端龍子vs.高橋龍太郎コレクション ―会田誠・鴻池朋子・天明屋尚・山口晃―」9月4日~ 11月7日@大田区立龍子記念館
現代アートのコレクター・高橋龍太郎氏のコレクションを、美術史家で明治学院大学文学部芸術学科教授・山下佑二氏が日本画家・川端龍子の作品と共に展示した展覧会。
高橋氏が収集した2,000点以上にもおよぶという日本の現代アートのコレクションは、国内外の様々な展覧会で紹介されてきた。
その中から山下氏が選んだ4人の作家と龍子の作品のコラボレーション。
会田誠《紐育空爆之図(戦争画RETURNS)》
この作品だけは写真撮影が可能。
最初に展示された時、ビールケースの上に設置された状況を再現展示。
会田誠の住居の襖に描かれた。
後ろも見ることが出来、襖に描かれた状況が良く見える。
ホログラムの紙が貼り込まれ、見る角度によって変化する
『香炉峰』(川端龍子・1939年、大田区立龍子記念館)
(紙本彩色 242.5㎝×726.5㎝)
龍子は「会場芸術」と言うと名の下、とてつもない大画面の作品を多数発表している。普通の場所では展示できない巨大な画面、そのために自分の作品発表の場として個人美術館を作ってしまったのだ。
現在でもこのような大画面の作品は少ないが、満州事変から太平洋戦争に突入する時代に描かれたから驚きだ。
画面いっぱいに描かれた戦闘機の機体が半透明に描写され、パイロットは自身の姿として描かれている。
いわゆる戦争画だが、単なる戦争画には見えない。
龍子は「会場芸術」という名のもとに超ド級の大画面に描いた。
「源義経(ジンギスカン)」(川端龍子 1938 年紙本彩色額装・六枚一面各(各243.4×723.0 cm)
「五武人圖」 (山口晃 2003 年 墨・紙 5 点組 各 170.0㎝×60.0 cm )
「十一面観音菩薩立像」奈良時代(8世紀)、大田区(東京国立博物館寄託)
龍子の「持仏堂」に在った。
山口晃「當卋おばか合戦」1999年、高橋龍太郎コレクション。
下は、川端龍子「逆説・生々流転」1959年 大田区立龍子記念館蔵
この企画展を知ったのは「BS日テレ」で放送されている「ぶらぶら美術・博物館」。この番組は、美術に造詣が深くあらゆる分野に精通している山田五郎が
「おぎやはぎ」(小木博明・矢作兼)高橋マリ子と美術館・博物館をブラブラする企画。毎回、専門のゲストが登場する。
今回(2021年10月19日)は展覧会を監修した山下裕二で、博学の山田五郎と肩を並べる物知り博士。
鴻池朋子《ラ・プリマヴェーラ》と龍子が金彩のみで草むらを表した《草の実》、天明屋尚《ネオ千手観音》と龍子の自宅の一室に納められていた仏像「十一面観音菩薩立像」、そして、山口晃《五武人圖》と龍子の武者絵《源義経(ジンギスカン)》など、時代を超え共鳴し合う作家のイマジネーションの世界を楽しむことが出来た。
併せて隣接の「龍子公園」も見ることが出来た。
●龍子記念館は、
近代日本画の巨匠と称される川端龍子(1885-1966)によって、文化勲章受章と喜寿とを記念して1963年に設立された。
当初から運営を行ってきた社団法人青龍社の解散にともない、1991年から大田区立龍子記念館としてその事業を引き継いでいる。
大正初期から戦後にかけての約140点あまりの龍子作品を所蔵し、多角的な視点から龍子の画業を紹介している。












