草のなか初茄子まずは三ツなる 靖

 

 

春先に植えた茄子苗が、草叢となっている庭の片隅で花を咲かせ、やっと実を付けた喜びを詠った句。

茄子やキュウリは1年中売られているが、家庭で育てれば花を見て、実を収穫する喜びがある。

総じて野菜類の花は可憐で美しい。

 

明日13日は「お盆」の入りで、仏教の「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という、旧暦7月13~16日に行われる先祖供養の行事。

全国的には月遅れの8月13日から16日におこなわれるが、我が家の菩提寺を含めた水戸のお寺さんは(東京などの都市部でも)7月13日から16日だ。

しかし、月遅れの8月のほうが「お盆」としての季節感に相応しい。

 

 

この絵の上部に描かれているのは後藤清一作の「沈思光」(1940・ブロンズ)

福地さんの身辺座右にあった童顔の仏様で、像高は12㎝と小さい。

「沈思光」は仏教に帰依していた後藤清一さんの造語。

著作『隠者の片影』(昭和38年・1963)には

 

『深き救ひを求めて、深き憂い沈みし我れ。

慟哭の底深く徹する摂理の光、我を導き、我れ、今永遠の道を歩む。

哀れなある姿のままに。』

 

後藤清一(1983-1994)・『隠者の片影』の扉頁