トウモロコシ(玉蜀黍)

 

 

玉蜀黍焼く青年の無口かな 靖

 

漢字で「玉蜀黍」・「唐黍」と記すがトウモロコシ。

近頃はスイートコーンなどとも呼ばれ、生で食べても甘味がある果物の様な品種さえある。

 

子供の頃は「トーキビ」と言ったが、皮が堅い品種が多かった。

なかには「ウマトーモロコシ」と言って「馬の餌なんだと」と言われるほど硬いものもあった。

家庭の空き地で育てることもあったが、実の入りが少なかった。

当時は、全ての食べ物に思いがこもっていたから、思い出すことが多々ある。

 

この句のように、お祭り・縁日の屋台から醤油を塗りながら焼く香りが漂ってくる情景は今では失われた。

 

福地靖(1933‐2019)画家・俳人

水戸市生まれ。茨大美術科卒。ROZO群同人。「ハニー」と題する耽美的な女性像が著名。本の表紙絵や雑誌などのイラストレーションも数多く手がけた。

詩画集『ハレルヤ耽』(1969年・シロタ画廊)

「日めくり俳句会」の指導的な存在で、『蟹の念仏』『しっぽ』などの句集発行。

 

 

「トウモロコシの神」鈴木草牛

 

トウモロコシはアメリカ大陸の原産で、15世紀末に新大陸を発見したコロンブスがヨーロッパに持ち帰って広まり、日本へは16世紀終わりごろに伝わって全国に広まった、と言われる。

 

鈴木草牛(1905 – 1988)水墨画家

茨城城県稲敷郡生まれ、小川芋錢に師事し日本画を学ぶ。

東京美術学校(現・東京芸術大学)日本画科に入学。

牛久の写生に取り組むが、インドやペルーなど海外にも取材の旅をした。