『チープ・シック』片岡義男 訳(1977年・草思社)
カテリーヌ・ミリネア+キャロル・トロイ 著
アメリカの通販用のカタログ雑誌、とも思える『お金をかけないでシックに着こなす法 チープ・シック』
著者はアメリカ人の2人の女性で、訳者はアメリカ文化に詳しい片岡義男。
片岡は巻末の「僕がこの本を読んだ感想」に
《服装はその人の生き方の反映だ、と言う著者の説には、たいていの人が賛成するだろう。自分がなにをやろうとしているのか、なにをやりたいと思っているのか、はっきり定まっていれば、そのような自分を反映した、それなりの実用性に満ちた美しい服装が生まれてくるはずだ、と著者は言っている。後略》
「ベーシックという、とても大事なもの」
たとえばTシャツ、タートルネック、何本かの気に入ったジーンズ、ホワイトパンツ。
無地で品質は最高、カットはシンプル、何時までもすたれないデザイン。
現代の「ユニクロ」には類似点がある。
「たとえばジーンズみたいなもの」
鉱山労働者の作業着から生まれたが、今や世界中のあたりまえの服となった。
ジェームズ・ディーンの『理由なき反抗』におけるジーンズ姿は今や伝説。
近年はファションジーンズとしてダメージ加工された高額なものも多いが、僕はシンプルで洗濯加工がされてないものが好きだ。
「ほんとうにクラシックなもの」
クラシックで品質の高いものに思いきってお金を投じるのも大事なこと。
ディナ―ジャケット(タキシード)を着ることに憧れたが未だに実現しない。
欧米では夕刻からの集まりでは定番だが、日本においては定着しなかった。
「アンティーク」
アンティークと言っても、美術工芸品のようなモノより幅広く、古着などを含む。
古着の中から素敵なものを見つけ、身に着け、過去の時間との繋がりを持つ。
「スリフト・shop」と呼ばれる古着屋の、店名と住所が巻末に掲載されている。
*日本でもリサイクルショップが増えたが、大型店舗は新古品が主体。味のある古着を探すとなると古着専門店に行かねばならない。
「スポーツ・ウエア」
現在の生活においてスポーツ・ウエアを日常着として着用することは一般的になった。
「民族衣装」の着用も勧めているが、採り入れ方が難しいこともあって、ひと頃よりは下火の傾向だ。
「作業着の着こなしかた」
作業着の一部として「軍隊の放出品について」がある。
米軍放出品が憧れだった世代だから理解できるが、今では軍服の放出品はマニアの世界かもしれない。
「労働作業衣」
丈夫で機能的な作業衣を日常に採り入れるのは賢いオシャレ。
日本でも「ワークマン」のチェーン店が話題を呼び活況を呈している。
項目ごとの説明に交じって13人の人達にファッションについてのインタビュー記事もある。ヘレン・ゲイレットは「最も大切なベーシックは自分の体」と答えている。これまた時代を先取りしている。
現代生活にとって一番大切なのは健康な体。
全てを紹介は出来なかったが、45年前の考えが現代にも十分通じる。
流行を気にせずシンプルイズベストの暮らしを楽しみたい。










