吉田正雄さんのこと。
『草花は語る』(岩田正著)から
水戸プラザホテルのフロントとロビーを飾る吉田正雄作の絵画。
『草花は語る』(岩田正著)は花にまつわる物語だが、人との出逢い・交遊録で、1回に数名以上、全編で数百人が登場するのも愉しい。
地元の石岡の同窓生、水戸までの通勤を共にする友人、勤務先の上司、画廊・企画催事で関わった作家たちなど多種多彩だ。
「スイートピー」(193㌻、平成4年2月9日・1992年)は画家の吉田正雄さんの、あれやこれや。(抜粋・転載)
『先日、二科会の評議員・吉田正雄さんの画業40周年記念の新作展が、私どもの店で開かれ盛況裡に終了した。開会に先立ち開かれたレセプションには数多くの知人が集い、祝いの生花があふれた。
この日が実は吉田さんの誕生日でもあった。やや遅れて来場した水戸観光協会長の金沢正一さんの奥様から「先生これお誕生祝の花よ」と、本当は展覧会祝いの花を渡られたが、誠にいいタイミングだった。
上野の美術の秋を開く二科展に私が初入選したのは19歳の時だったが、吉田さんは何と17歳の高校生だった。以来、40年画業一筋に生きてきた。
今は亡き東郷青児の愛弟子として、その卓越した表現力と斬新な感覚で二科の全ての賞を獲得してきた。
不思議な縁がもとで、いろいろと私どもの企業は吉田さにお世話になった。
中央ビルゴールデンホール八階にある金属製のレリーフは、昨年亡くなった綿引敬之輔会長の依頼で作成したんものだ。
工事中のビルの外壁にある作業リフトに、吉田さんは何トンもあるレリーフの塊を抱えて会長と一緒に乗り、命の縮む思いで取り付けた作品だ。
水戸プラザホテルのロビーにある長さ10㍍の油絵も吉田さんの作品だが、恐らく県下最大の大作だろう。
今月11日より、県立つくば美術館で吉田さんの画業40周年の回顧展が開かれる。
自選した作品群が一堂に展示されるが、苦労したなつかしい作品、授賞に輝いた作品などが並ぶことだろう。
多彩な吉田さんが手がけた壁画が完成した「東雲」で開く回顧展の祝宴の日は、ちょうど私の誕生日だ』(抜粋・転載)
水戸プラザホテルの庭園のオブジェ「創世」
ゴールデンホールのロビー設置のものと似ている。
豪快で洗練された国際人「怪獣マサオ」と親しまれ、水戸にも度々来られていた。
クリスマスパーティーやゴルフコンペなど思い出が沢山で、いささか長い引用になった。
画業40周年記念の新作展とレセプション、つくばの「東雲」の祝宴にも出席させて頂いたが、吉田さんらしい華やかな集いだった。
中央ビル・ゴールデンホールの巨大なレリーフも印象に残る。
版画による年賀状、交友が多いから数百枚規模だろうが、律義に毎年頂いた。
晩年はバリ島に工房を設け、彫刻など立体作品も手掛けた。
絵描きより芸術家として幅広い分野で活動したいと願っていた。
二科会のリーダーとして期待されていたが、残念ながら1998年に63歳で亡くなられた。
本年の1月19日~26日、土浦市民ギャラリーで「吉田正雄の世界展Ⅱ ~土浦とパリ、バリ~.」と題する回顧展が が開催された。
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