水戸市水道高区配水塔と低区配水塔@水戸市北見町

 

 

 

有形登録文化財・水戸市水道低区配水塔(平成8年指定)

 

 

配水塔が竣工間もない昭和9年の水戸地図。

旧茨城県県庁舎(現・三の丸庁舎)と道路を隔てて隣接。

 

 

『水戸市水道工事写真帖』は昭和5年~昭和7年(193032年)に建設された水戸市の水道工事の記録写真帳。

巻頭の2頁に渡って「水戸市水道概要」として、水源・配水塔・送水鉄管・配水鉄管延長・消火栓設置、予算などが詳細に記されている。

数字は尺貫法で記されており、旧漢字も多く漢字カナ交じり文で図表はない。

地形や高低差など測量に基づいた綿密な計画だ。

 

ブログ「水戸時層学会」(オーサー:那珂川緑波)は水戸に関する興味深い話が沢山載っている。

20141213日の「低区配水塔と高区配水塔」

概略を引用させて頂く。

 

『水戸の近代水道』

芦山浄水場と低区配水塔、現存しない高区配水塔はすべて水道関連の施設です。

いずれも完成が1932年。この年が水戸の近代水道スタートの年です。

 

近代水道とは、浄水をおこなって水道水を生産している上水道のことです。

湧水を直に利用していた笠原水道はもちろん、鋳鉄管での送水や配水タンクを設けていた下市水道も浄水をおこなっていないので近代水道ということはできません。

 

芦山浄水場、低区配水塔、高区配水塔は「芦山浄水場と配水塔」という名義で厚生省が1985年に発表した近代水道百選に選ばれており、歴史的な価値が高いことを裏付けています。

 

以上の位置関係をカシミール3Dで作成した地形地図上で表示すると以下のようになります。』(1932年当時の水戸全市水道関連施設 作成・那珂川緑波)

 

 

 

 

 

『水戸の当時の市街地である上市と下市では20m以上の標高差があります。

上市地区に適当な加圧をおこなう高区配水塔と、下市地区に適当な加圧をおこなう低区配水塔の、二つの配水塔が設けられることとなりました。』

 

 

以上を踏まえ、改めて『水戸市水道工事写真帖』から竣工当時の写真。

 

 

 

 

 

 

芦山浄水場か高区配水塔(中央の上部)を望む。

 

 

 

高区配水塔(高さ37メートル)

水戸の西部方面、那珂川の流域のどこからも眺められる、ランドマークでした。

 

 

1993年の稼働停止後、取り壊され現在は民有地。

浄水所を一直線に登った方面から。

 

 

 

 

送水鉄管の埋設された跡地は直線の水道道路に。

茨城大学(中央の奥)が望める距離。

 

 

 

低区配水塔のコンクリート工事。

 

 

竣工時の低区配水塔。

 

 

配水塔前の噴水とメーター建屋。

 

 

配水塔の1階内部。

現在は見学不可能だが、見学会を開催してもらいたいと思っている。

同級生の記憶によれば、遠足或いは学習見学で内部を見たとのことだ。