アーティゾン美術館が開館
ブリヂストン美術館開館が,1952年に開館してからおよそ70年。
2015年より新築工事のための休館を経て、2020年1月18日(日)にアーティゾン美術館として開館した。
アーティゾンは「アート(芸術)」と「ホライゾン(地平)」を組み合わせた造語。
美術の新しい地平を目指す館名になった。
開館記念展は「見えてくる光景 コレクションの現在地」
展示室は、ひとつの展示室としてはもっとも巨大な6階。
階下を見下ろせる吹抜部分がある5階。
そして石橋財団コレクションを中心に展示する3つの小部屋が特徴的な4階で構成されている。
総面積は、以前の4倍以上はありそうだ。
会場入り口に設置された彫刻作品は、日立市に在住し昨年死亡した田中信太郎(1940ー2019)の『ソノトキ音楽がキコエハジメタ』(1986)。
今回、3フロアすべてを使用した開館記念展「見えてくる光景 コレクションの現在地」(〜3月31日)。
本展では、アーティゾン美術館を運営する石橋財団のコレクション約2800点のうち206点を一堂に展示された。
同展は第1部「アートをひろげる」と第2部「アートをさぐる」から構成されている。
第1部に並ぶのは、1870年代から2000年代までの約140年間の東西の名品。
これらを「ひとつの地平」として並べることで、時間、空間を超えた美術の風景を一望するという試み。
1部の出品作家は、エドゥアール・マネから、アンリ・ファンタン=ラトゥール、ポール・セザンヌ、ピエール = オーギュスト・ルノワール、ヴァシリー・カンディンスキー、 青木繁、マーク・ロスコ、ジャクソン・ポロック、草間彌生、そしてピエール・スーラージュまで多岐にわたる。
アーティゾン美術館は休館中も作品の収集を行っており、そのうち31点がここで紹介されている。
注目したいのは、新収蔵品。
アーティゾン美術館は休館中も作品の収集を行っており、そのうち31点がここで紹介されている。
例えば、コンスタンティン・ブランクーシ《ポガニー嬢Ⅱ》(1925、2006鋳造)、ヴァシリー・カンディンスキー《自らが輝く》(1924)、マーク・ロスコ《無題》(1969)、草間彌生《無限の網(無題)》(1962頃)など。
続く第2部は、5階と4階で展開されている。
2部は、収蔵品を「装飾」「古典」「原始」「異界」「聖俗」「記録」「幸福」という7つの普遍的なテーマに分け、美術を掘り下げようというもの。
例えば「装飾」では、人間の根源的な欲求としての装飾を示すため、石橋財団コレクションでももっとも古い年代の作品というイランの《幾何文台付鉢》(紀元前4000)から、エミール・ガレ、藤島武二、アンリ・マティスといった作家たちによる作品を展示。
また「聖俗」では、エジプトのハヤブサ神像からギリシャのヴィーナス、ジョルジュ・ルオーの《郊外のキリスト》(1920-24)、そして《洛中洛外図屏風》(17世紀)までを紹介。
人間の、聖なるものを眼前に定着させたいという願望と、それとは対称的な俗なるものにも惹きつけられる性質を古今東西の美術によって見せる。
自画像や街の風景を描きとめた「記録」。
銅版画作品は、その時代をリアルに実感できる。
人と人との出会いによって生まれるアートの「幸福」をテーマに展示は締めくくられる。










