「スイカズラ」「honeysuckle」

 

友人宅を訪ねた帰途、隣家の垣根から「スイカズラ」の甘い香りが漂ってきた。
ジャスミンやクチナシほど強烈でなく、爽やかな感じがする。

 

 

蕾はピンクを帯びているが、咲き始めると純白になる。

数日経つと黄色に変色するので「金銀花」の別名がある。

 

 

忍冬文(にんどう‐もん)或は「忍冬唐草紋」と呼ばれる文様の土台となったと言われている。
日本には中国を経て渡来し、飛鳥・奈良時代の美術に影響を与えた文様だ。

スイカズラの葉は冬でも枯れず落ちないので、漢字で「忍冬」と表記する。

 

 

法隆寺の「忍冬唐草紋」宇瓦(のきがわら)。
瓦の文様は彫刻としても見応えがある。


花筒を引き抜き、口で吸うと甘く感じる。
子供の頃はよく口にしたが、「スイカズラ」の名は「吸い葛」の意。
古くは花を口にくわえて甘い蜜を吸うことが行なわれたことに因むというから、太古から変わらない。

スイカズラ類の英名「honeysuckle」もそれにちなむ名称。
洋の東西を問わずスイカズラやその近縁の植物の花を口にくわえて蜜を吸うことが行われていたようである。

 

https://www.youtube.com/watch?v=_5JiD9yxL4U&feature=youtu.be


ジャズのスタンダード「ハニーサックル・ローズ」( Honeysuckle Rose )は1929年ファッツ・ウォーラー(Fats Waller)作曲。
アンディ・ラザフ(Andy Razaf)作詞。

およそ100年歌い継がれて名曲と言える。
歌詞は、吸い葛とバラの花やミツバチなどに喩えて、相当に意味深な内容なので、歌よりインストゥルメンタルが主なのは歌詞がちょっと…、

『蕾は、金銀花(きんぎんか)という生薬。
秋から冬の間の茎葉は、忍冬(にんどう)という生薬で、ともに抗菌作用や解熱作用があるとされ、漢方薬としても利用される。』

等々、勉強になりました。