森永博志と久保田二郎

 

 

 

念願かなって、南青山のレッドシューズのイベント《森永博志presents 「第3土ヨー日」》に行くことにした。

 

 

 

『ドロップアウトのえらいひと』の末尾の森永博志の自己紹介文の一部を引用すると・

 

 

17歳の時、いきなり進路の問題にぶつかった。何も将来は考えてはいなかった。(略・・その後、ローリング・ストーンズの出会いは典型だった)

翌朝、父と母が寝ている部屋に入り、枕元に座り、僕は家を出て一人で生きてゆくことを告げ、ポケットには100円しかなかったが、何も持たず家を出た、100円分の切符を買い始発電車に飛び乗り高円寺まで行った。そこで一文無しになった。駅のゴミ箱から新聞を拾い、求人欄を見た。高円寺の新聞屋が住み込みの配達員を募集していた、訪ねたら、やとわれた。

それが、最初のドロップアウトだった。 

新聞屋で働いた金がたまったのでヒッチ・ハイクで全国を旅した。鐘がなくなると東京に戻りボート場の管理員や印刷工、建設労働者、電話帳の配達、倉庫番らをして金を作った、働けば金は作れた。そして旅に出た。(中略)

24歳の時、新宿のバーで知り合ったエッセイスト久保田二郎の紹介である出版社の契約エディターになった。編集の経験はなかったが、広告の仕事よりはマシに思えた。』

 

バリ・タヒチ・パラワン・タイ・ジャワ・トラック・小笠原など、20年間の旅の記録が纏められ『アイランド・トリップ・ノート : 島を愛する自由人たちへ』として2004年に出版された。

 

「ドロップアウト」は世間の動きに同調せずに、自分の好きなように生きる人達のライフスタイルで流行語にもなったが、かなりの強い意志と忍耐力が必要で、誰も出来ることではない。

それ以上に島で暮らすことも、並大抵では出来ぬことだ。

 

森永博志が訪れたた島々はハワイの様な名のある観光地もあるが、多くは、当時はあまり知られず、行き来も不便であった島の人々と生活を共にしながら取材を重ねている。

 

森永博志の本の登場人物は桁外れの人生を送っている人々で、憧れを感じる。

自分ではとても実践できない暮らしをしているのが魅力だ。

 

 

 

『アイランド・トリップ・ノート : 島を愛する自由人たちへ』( 森永博志 A-Works 2004)の「WAIKIKI」の項の書き出しは、

 

久保田二郎―『極楽島ただいま満員』の著者であり、ヘレン・メリルを恋人にし、フュージョン・ジャズドラムの先駆者であり、ギャンブルで全財産を使い切り、20巷の無頼となったが、ペン1本で復活し、何よりも植草甚一にジャズを教え・・・・・・

ジャズ批評特集 20 1975年冬 チャーリー・パーカー ビ・バップ革命 久保田二郎 平岡正明 片岡義男 殿山泰司

 

こんな凄い人が居たンだ。