宮沢賢治記念館@花巻市胡四王山
夏の《みちのく》へ、其の二
眞壁明吉良さんの車に同乗し、盛岡のフランス料理手・シェジャニーを訪れる旅の途中、花巻には「宮沢賢治記念館」が在るので立ち寄ることをお願いした。
何度か岩手県を訪れながら、石川啄木や宮沢賢治の跡をたどる機会が無かった。
記念館は花巻インターから約20分の距離で、花巻市内を見渡す胡四王山に在った。
昭和57年(1982年)に開館した宮沢賢治記念館。
最近、展示空間をリニューアルしたとのこと。
宮沢賢治(1896-1933)は『雨ニモマケズ風ニモマケズ』の詩人、『注文の多い料理店』の童話作家、と云うことくらいしか、知らなかった。
とんでもない話で、農芸化学者・農村青年指導者・法華経信仰の宗教家などなど、全人思想の持ち主で宇宙空間にまで考えが及んでいる。
『世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はありえない』と考えていた。
37年間の短い生涯であったが、没後に次々と発見された草稿は膨大で評価は高まるばかりだ。
宮沢家は県内でも有数の商家で現在も盛業のようだ。
生前の全人的な思想と活動は“おぼっちゃんのお遊び”と冷笑され、なかなか理解されなかった。
恥ずかしながら、今まで賢治の本を読んだことが無かった。
帰宅してから『銀河鉄道の夜』(集英社文庫)を購入し読んでいる。
「やまなし」「いちょうの実」「よだかの星」「ひかりの」素足」「風の又三郎」『銀河鉄道の夜』が収録されている。
全部は読み終えず、巻末の解説や年表などから読み始めているが、業績の奥行きの豊かさ、諸活動の幅の広さに驚かされる。
没後84年、今読んでも古さを感じさせない文体。
方言を生かした書き方をしている部分もあるが、とても読みやすい。
とは言え、万物霊魂のアミニズム、万物照応の宇宙感覚を予感させるところもあるらしく、理解するには難しい点も有りそうだ。
旅に出ると学ぶことが、沢山出てくる。
今まで読んだ本も少なく、考えることもしなかったが、旅は多くを学ぶきっかけとなるのが嬉しい。





