奈良や京都、大阪などには大小さまざまな美術館が在る。
私立美術館は蒐集家の個性が際立ち、特色となっている。
交通の便が良くない所に立地していることもある。
昨年9月には琵琶湖畔の「佐川美術館」を訪れることが出来た。
十倉氏のお宅に泊めて頂き、翌日どこに出かけようかと相談した。
未だ行ったことのない、信楽の山中の「MIHO MUSEUM」や灘の「白鶴美術館」も考えたが、1時間程度の運転で到達できる場所として、彼が挙げてくれた「和泉市立久保惣記念館」は、僕も行ってみたい所だったのでお願いした。
和泉市で約100年綿業を営んできた久保惣は、泉州有数の企業だったが、昭和52年に繊維業の衰退とともに廃業した。
昭和57年、四代に渡った当主の蒐集品と土地建物と運営費と共に市に寄贈された。当初は地域文化の発展と地元への報恩の意を込めて、国宝2点、重要文化財28点を含む500点だったが、さらに第二次~第五次コレクション等も順次寄贈され、収蔵品約11,000点、敷地5,000坪の今の姿に至った。
これだけの品々や土地、建物を寄贈する剛毅さには頭が下がる。
昨今の、拝金主義の横行とはまるで逆で、日本人の美徳は何処に行ってしまったのかと、嘆かわしくなる。
コレクションは東洋美術が主だが、西洋美術も含まれ幅は広い。
(重要文化財)「枯木鳴鵙図」宮本武蔵筆 江戸時代
音楽ホール(昭和62年(1987)8月完成)
展覧会を中心に茶会やコンサート、市民の創作活動並びに発表等が行われる市の文化振興の拠点となっている。
大阪府和泉市は不便場所でもないが、記念館までは私鉄やバスを乗り継がなければならない。十倉氏による自家用車で案内頂けたのは幸いだった。










