那珂川の献上鮭@水戸市若宮町
茨城県は南限・北限の食材が多くミカンもリンゴも収穫できる。
9月から10月にかけて那珂川を遡上する鮭の漁期。
長さ約100m深さ6mある網を二隻の船が川いっぱいに広げて流し、一定の時間を経て引き上げる。
漁期の始まる9月前に川底をダイバーが清掃しないと、流木が絡んだりして上手くいかないので、厄介らしい。
江戸時代は那珂川を遡上する鮭が珍重され、その年初めて獲れる「初サケ」は必ず藩主に献上され、光圀も毎年必ず食べていたという。
更に、麹と塩で漬けられ将軍家に献上された。
水戸で漬けたサケが江戸に運ばれるうちに、ちょうどよい漬かり具合になったのだそうである。
「塩麹」最近はやりの言葉と思ったが「初霜漬」と呼ばれるこの逸品、昔からの保存方法だ。
こんがりと炭火で焼き上げ、熱々の新米で戴けば、正に、水戸の秋の味覚。
我が家ではメスを買えば卵を醬油に漬け込み、身は塩焼き。
パリッと焼き上がった皮の所が、格別に旨い。
オスならば白子はダイコンの千切りに入れたすまし汁。
水戸生まれの人にとって、この時期の那珂川の鮭は欠かせない食材なのだが、
輸入の養殖サーモンなどの濃厚な味に慣れた人が増えて、知らない人も多くなった。
町の魚屋が少なくなり、スパーなどでは扱わないことも理由かもしれない。
淡白な自然味わいが人気で、築地の市場にも出荷される量が多いらしいのは残念で、地元で多くを消費されればと願っている。
今月初め、東京からのお客さんおもてなししようと、水戸市若宮町の「田村魚店」に、3㌔以上のオスを注文しておいた。
3,5㌔のオスの身とアラと白子。
通常なら自宅で調理だが、近所のレストランにお願いした。
白子をオーブン焼きと塩焼き
さすがにレストラン、味が凝縮された美味しさ。
塩焼きは身を厚く切るがポイント。大根おろしとカボスを添えて。
アラ汁、アラの旨味と大根が良く合っている。
これぞ、水戸の秋の味。
鮭の人工ふ化と、稚魚の放流による漁獲は那珂川の漁業組合は先駆者らしい。
今後漁業資源が枯渇する時代を迎え、那珂川の内水面漁業は貴重だ。
那珂の清流を守り、収穫された魚類を地元の名物料理として提供できる仕組みが出来るように願う。






