伝統建築の保存と再生@いわき市平

 
 

今は亡き友人Q蔵さんは、いわき市平の出身だった。

故郷へ残した母への思いは強く、月に1度は里帰りしていた。

何度か一緒に同行したことが有る。

駅からすぐの場所で、近所に大谷石の蔵を改装したジャズ喫茶を紹介された。

  

梁や支えの木組みがむき出し、天井までの吹き抜けの空間、大きなスピーカを備えたオーデオ。今、流行のリノベーションの先駆け、ぶっ飛ぶほどの衝撃を受けた。

 

気に入って、何度か通った。

水戸と日立、水戸と平が身近に感じる時代だった。

 

それから何十年、久し振りに平に行く。

 

再訪しようとネットで調べたがジャズ喫茶はなさそう。

駅前には大きなビルは出来、風景は一変していた。

美術館に行く前、喫茶店に入り様子を訊いてみた。

 

どうやら、ジャズ喫茶ではないが蔵造の店が近くに在るらしい。

 

教えられた方向に蔵造の店、当時は一軒家と思ったが、3棟の蔵が縦一列に並んでいる。しかし、雰囲気は似ている。

開店前だが、人の気配がするので尋ねた。

内部を見て、まさに、あの店。

 

オーナーは変わったが、木組みと内装の一部は残されていた。

 

 

今は「ダイニングバー・ダリコ」昼はランチ、夜はBAR(バー)で欧風料理が楽しめるお店とのこと。

 

美術館を観ての帰りでは、ランチタイムには間に合いそうにないので、近辺を散策し、11:30の開店を待つことに。

 

本町通り

水戸の下市にも同名の通りがが、何処の街にもある。

一番賑やかだった通りの名前だろう。

水戸から東北を結ぶ「奥州陸前浜街道」(後の国道6号線)だったところ。

現在は南側のバイパスが6号線。

 

本町は卸問屋や商店が並ぶ通りであった。

  

 

この石蔵は「百澤商店」の店舗跡、間口4間・奥行29間(約7.2mX52m)の細長い形の敷地を「百澤通り」として再開発し、貸店舗業に転身か?

敷地を貫いた、荷物運搬用のトロッコの線路址を通路としている。

水戸の末広町が似たような通りで、蔵も残っているが、再開発の余地は有りや無しや。

  

この先の旧釜屋の蔵と石蔵は、「サロン・ド・蔵」として活用されている。

石蔵の部分は「ヘアーサロン」と「ギャラリー」で、袖蔵は「ショットバー」、そして石張り建築部分は「カフェ」。

一部は外装を直すためのシートが貼られていた。

 

旧釜屋

 江戸時代、元禄13年(1700)創業、平藩御用商人でありました。

 明治39年(1906)の平の大火直後、耐震耐火を基本に建築されました。重厚な蔵造りの店舗は総ケヤキ造りで、店舗脇にある蔵の材料は、イギリス製赤レンガを使用しています。(「いわきヘリテージ・ツーリズム」パンフレットより)

 

いわき市の平地区には旧家の建築が遺され、指定文化財となっている。

「いわきヘリテージ・ツーリズム」として地図や写真も用意されているようだ。次の機会に廻ってみたい。