曖昧の中に 宇野彰 展@藝文ギャラリー

 
 
 

前期:85日(水)~ 830日(日)

後期:92日(水)~ 927日(日)

 

  

常陸太田在住の洋画家・宇野彰さんの「曖昧の中に」にと題する展覧会。

「曖昧の中に」とのタイトルの様にカスレた記憶を表現するため、一度下塗りしたキャンバスを木枠から外し、もんだり削ったりした下地を作る。

さらに、描いては絵具を削るという作業を繰り返しながら、印象を画面に定着させるらしい。

 

創元会会員の洋画家・小又光(故人)さんが指導していた「白牙会洋画研究所」に入門したのが絵描きとして出発だった。

小又さんの確かなデッサン力で描かれた人物画に惹かれたのが、きっかけだったという。

その後、洋画家・有元利夫(1946 - 1985年)の作品に強い影響を受け、心象的なイメージの世界を表現するようになった。

 

有元利夫はイタリアルネッサンス期のジョット、ピエロ・デラ・フランチェスカや、日本の古仏、「平家納経」などを敬愛した。

岩絵具や顔料を色材とし、アクリル、膠等の媒剤を用いた画面は中世の絵画を思わせる。塑像や木彫、版画等の制作もした多彩な作家で、いまだに愛好家は多いし、僕も好きな作家だ。

 

宇野さんが師事した小又光さんを僕も存じ上げている。

創元会会員の飯野安さんと共に骨董古美術の愛好家で、何度も自宅にお邪魔し、コレクションと自ら設計された住まいに感嘆したものだ。

  

 

 

今回の宇野さんの個展、有元利夫を思わせる作品が多かった。

先日、ギャラリー「しえる」で拝見した作品とは大きく異なる。

今回の芸文での展覧会が宇野さんの求める世界なのかと、納得した。

  

後期にどのような作品が並ぶか楽しみだ。