「みちのくの仏像」展@東京国立博物館

2015114 45

  

まもなく、東日本大震災から4年を迎える。

仏像をとおして東北の魅力にふれ、復興の一助になればとの願いで「みちのくの仏像」が開催されている。

 

東北の仏像を観る機会は少ないが、東北の三大薬師と称される、黒石寺(岩手県)、勝常寺(福島県)、双林寺(宮城県)の薬師如来像をはじめ、岩手・天台寺の鉈彫りの聖観音、成島毘沙門堂の伝吉祥天像、山形・吉祥院の千手観音、本山慈恩寺の慶派作の十二神将、宮城・給分浜観音堂の十一面観音、秋田や青森の円空作の菩薩、如来など。

東北6県を代表する仏像が26点出品された。

出展数として、多くはないが一堂に拝見することが出来た。

 
  

国宝・薬師如来坐像 平安時代・9世紀 福島・勝常寺蔵

 

胸板が厚く、大腿部の量感を強調し、額が狭く、厳しい表情の面相などに平安初期彫刻特有の様式が現れている。

杉材を矧ぎ合わせ、浮き彫りで唐草文様を表した光背も当初のもの。

 

●何年か前に、磐梯山の麓の、慧日寺跡(磐梯町)と勝常寺(湯川村)訪ねた

どちらも、法相宗の碩学「徳一上人」の創建といわれる。

 

慧日寺は会津盆地東側の山中で、自然豊かで仏道修行に適した土地であったろう。(広大な寺跡は昭和45年に国の史跡に指定され、復元整備が進められている。)

勝常寺は会津盆地の中央に位置し、仏教的権威を民衆に示すために薬師如来像をはじめとした諸仏像を安置したと考えられる。

*創建時は七堂伽藍が備わり、盛時には大寺院であったと伝えられているが、現在残されている建物は薬師堂(元講堂)のみだが、平安初期の仏像が多く伝えられている。今回は木造薬師如来と両脇侍像が出展された。

 

  

重要文化財・ 聖観音菩薩立像 平安時代・11世紀 岩手・天台寺蔵

 

 

●天台寺は古刹ながら荒れ果てていたが、瀬戸内寂聴が住持するようになり隆盛になった。僕は、安比高原の「シェジャニー」を訪ねた際に足を伸ばして参詣したが、寂聴尼は後進に道を譲られたのち。

この「聖観音菩薩立像」(表面に荒々しいノミ目をあえて残すことで、樹木の霊性をあらわした鉈彫像。)は何処に安置されていたのか、本堂と収蔵庫で観た記憶はない。或いは観たのに覚えていないのか?

記憶など当てにならないし、己が観る眼を開かねば見えない。

 

 
 
  

重要文化財 十二神将立像 (丑神、寅神、卯神、酉神)

鎌倉時代・13世紀 山形・本山慈恩寺蔵

 

十二神将は薬師如来をお守りする役目。

鎌倉時代特有の力強さを有しながら、ユーモラスで可愛さを感じる。