「よっちゃむさーん、終わりましたよー。」
いきなりの呼び掛けに目が覚めた。
いや、それがいきなりだったのか、３回目だったのかはわからない。
「やっぱりね、リンパ腫れてたから取りましたよ。」
…
……
………
何？！
取った？？
何を？？？
目の前、見える前に真っ暗。
超音波やらCTやらでリンパ転移なしって言ってたやん！！
でもね、
担当医はずっと言ってたのですよ。
何かあやしい。
腫れてる気がする。
リンパ節転移の可能性がある。
でも、絶対に無いと信じてきたのに…
でもね、
もう取った後だしね。
何言っても始まらない。
取った理由があったって事だよ。
現実と向き合わなきゃ。
よ 「先生、大変だったでしょ。デカイから。」
担当医 「え？」
よ 「乳デカイから大変だったでしょ？」
担当医 「あー。うん、大変だったかな笑。欧米並み。」
よ 「ははは…
」
」担当医 「じゃあ、部屋に戻りますねー」
展開早い早い笑。
景色も見えないまま音だけ頼り。
ガラガラガラガラ～ってベッドで移動、
ガタンガタンってエレベーターに乗ったのはわかった。担当医とひと言ふた言会話した記憶はあるが、再び意識が落ちていた。
気づくと既に病室。
「あー、帰って来た帰って来た。お疲れ様ー！」
と家族が寄って来た。
返事くらいはしたが、申し訳ないことに、みんなの声が頭に刺さる様な感覚。
「悪い、しばらくそっとしといてくれー
」
」みんなは院内のコーヒーショップ
に移動。
に移動。後でわかった事。
手術中（麻酔を入れて3時間）、家族はお昼ごはんを食べに行く段取りでいたのだが、旦那だけは何かあったらと心配でずっと手術室の待合のベンチにいたらしい。なので、手術後の私の姿を見てからやっとランチだったとか。
とーちゃん、ありがとね。
