先日簡単にまとめた入浴中事故の論文
(とその簡単まとめ記事)
この論文を引用している文献が4つあり、Abstract(冒頭にあるまとめ)を簡単に目を通してみました。
一応、
湯に浸かって体温が上がると血管が拡張するので立ち上がった際に血圧が急激に下がって失神につながるような人もいる
ようなので、それで溺水、というパターンもあるのかもしれないという事柄について先日の記事に追記したいなぁと思いました。
(一応これはヒートショックとは定義が異なると思います。)
さて、引用文献の中で1つ日本語の文献があったのでそのまま貼り付けます。
ちょっと専門的な内容も入っていますが、熱中症・高体温のことだけでなく低体温のこと、そして先日お伝えした入浴中の急死のこと、そして
「気温は健康に影響するのか」(pdf:10ページ目)
というテーマも含まれています。
ちょっと一部貼り付けますが
“最近の本邦における大規模研究では、高齢者において、冬季の室内気温が低いほど血圧が上昇し、高血圧罹患リスクが高まることを示している。住宅内の温度環境が生体にストレスを与えていると言える。一方、WHOは、夏季についても、室内の過剰な暑さか らの保護戦略開発を勧告している。”
だそうです。
一応こちらについては
WHOの文献(WHO Housing and health guidelines, 2018)
と
Hypertension(74)という雑誌の
Cross-sectional analysis of the relationship between home blood pressure and indoor temperature in winter : a nationwide smart wellness housing survey in Japan.
という文献などを参考にされているようなので、これら+αを読んでみないといけないでしょうね。
血圧については日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン作成委員会の高血圧治療ガイドライン2019
(https://www.jpnsh.jp/data/jsh2019/JSH2019_hp.pdf)※300ページくらいあるので注意!
の中で
「降圧治療において、厳格治療は通常治療と比較して脳心血管イベントおよび死亡を改善するか?」(57ページ)
→脳心血管イベント抑制のために、高血圧の治療目標は130/80mmHg未満を推奨する。個別奨励においては副作用の出現など忍容性に注意する。
という記載がありまして、収縮期血圧(最高血圧)を10mmHgくらい下げるだけでも結構脳心血管疾患を減らせるっぽいです。
結局高血圧の治療って血管イベント抑制のためですからね!
なので部屋の温度でなんとかできるならお得だなと思います(雑)
このへんについても関連文献に目を通したいですね。
原文をちょいちょいと引用したものより生の翻訳に近いものの方が需要がある気がするのでそのうち頑張ります・・・。