最近、標記講座の評判が高いので、実際に受講した感想を述べたいと思う。

 

まず、結論から述べると、予備短答合格レベルにある人なら最強の講座になると思う。

 

現状、所謂論点潰し的な講座では、伊藤塾の論文マスター、アガルートの重要問題習得講座(以下重問)が2強だといっていいだろう。

 

しかし、これらの講座には、例えば、①旧司法試験の問題を使用しているため、レベルが高く、捻りが入っているため、入門レベルの人には厳しい、②分野横断の問題が多く、入門レベルの人には厳しい。

上記の評価が多く、また書き方についても習うより慣れろ的な部分も多いため、脱落者を多く出してきたのも事実だろうと思う。

また、アガルートの重問は憲法の出来がイマイチと言われていた。それは、答案例が三段階審査ではなく、判例ごとの書き方をしており、再現性、応用性がないという理由である。

これに対して、加藤ゼミナールの基礎問は全て加藤先生が三段階審査によって答案を書いているという点が最大のストロングポイントだろう。また、答案のあてはめのレベルがとても高い。(逆にいえば、こんなの書けねーという感想も持つと思う。)

また、基本的に分野横断の問題はなく、単発論点問題か、分野ごとのセット論点になっている。問題文は総じて10~15行くらいのものが多く、答案例は1~2ページくらいのものが多い

このように、伊藤塾の論文マスターのような旧試験を利用したハイレベル問題ではなく、アガルートの重問のような再現性のない憲法の答案でもない講座に仕上がっている。

 

一方で、イマイチな部分も述べておきたい。

まず、やはり初学者にはキツイ内容になっている点である。問題文の中には本試験を簡略にしたものも含まれているのだが、まだ全体的に見ると初学者にはレベルが高い。また問題ごとのレベルのバラつきがあるのも気になる点である。初学者でも取り組める内容があると思えば、レベルの高い問題もあり、この辺りを考えると、総じて予備短答レベル合格あたりが最適だろうと思われる。

この点、資格スクエアの基礎問は完全に単一論点、問題文が5行程度、答案も長くて1ページでコテコテのIRAC答案と初学者にも取り組みやすい内容になっている。

また、現時点で目次が搭載されていないのもマイナスポイントである。これについては後日搭載が発表されたので解消の見込みである。あと、憲法では、北方ジャーナル系の問題が掲載されていないのが気になった。(論文マスター、重問では掲載ありでAランク論点)

このように、完全な決定版であるとはまだ言えないかもしれないが、現時点では最適解になりうると思われる。先日科目毎の販売が解禁されたことで、アガルートの重問憲法から乗り換えが多数予想される。

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