少し前に加藤ゼミナールの入門講義刑法を受講し終えたので感想を述べたいと思う。

まず、講義回数は40回である。

高野先生の講義は相変わらずの分かりやすさである。

高野先生担当パートでは、概略のみの部分が多いため、正直言って入門講義だけの内容では論文はおろか短答問題も解ける問題は多くないと思う。

実際、総論の共犯を2時間足らずで終わっているが良い例だろう。

(参考までに伊藤塾呉クラスでは呉基礎本を使用して共犯を9~10時間かけている。)

なので、やはり加藤ゼミナールでは、加藤先生が担当される総まくり講義を受講しないと解ける問題は増えないだろうと思う。

 

※以前にも書いたがこの形式には私はあまり賛成していない。

憲法の時に加藤講師の総まくり講義を同時並行で聞いていたのだが、講義レベル差がかなりあったと感じた。資格スクエア時代は予備合格までは高野先生、本試験対策は加藤先生という棲み分けだったので、加藤先生には完全に試験対策の総まくりを担当、高野先生は加藤ゼミナールの入門講義で扱っていないが他校では入門講座で扱う知識(資格スクエアでいう入門講義Ⅱに相当する講義)も担当するという感じがしっくりくるのかなと思う。

(ちなみに伊藤塾の入門講座が時間多すぎと批判に上がるが、他校で言うところの短答講座で扱う内容も基礎マスター内でやっているからだと思われる。)

 

授業内で扱う基礎問題演習については、70問中11問だったと記憶している。

1問あたりの時間は5分程度というものが多く、正直言って書けるようになるものではないと思う。(悪く言えば、従来的な伊藤塾の講義と同じだろうと思う。)

基礎問題演習の問題は正直言って初学者にはキツイ内容かと思う。また、問題毎の難易度のバラつきが気になる。例えば、オリジナル問題は基礎的で初学者がトライするには良い問題である一方、本試験の改題はやはり、問題文の長さ等初学者には難しいと言わざるを得ない。予備試験の改題はまだしも、本試験の改題についてが別途応用編等を設けた方がよいのではないか。

 

この点、資格スクエアの基礎問講座は問題文が4~5行程度、解答が15行程度で単一論点の問題で構成されており、初学者のトライには丁度良いように思う。また、答案も問題提起、論証、あてはめ、結論というコテコテのIRACであり、このあたりも初学者には優しい設定かなと思う。デメリットは単科で取ると12万もするという点か。

 

刑法でも民法と同じく高野先生のレジュメが多かった。正直、これは基礎・応用完成テキストが初学者に優しくない設計(図表等がない、記述レベルが高い等)にあるためだが、高野先生と加藤先生が扱う内容をもっと一目で分かるようにしないと中途半端になるような気がする。逆に言えば、2人で詰めるともっといい講義になると思うので今後の課題だろう。

例えば高野先生のパートと加藤先生のパートでフォントを変えるとか。現状、総まくりで扱う部分については(総)という印があるが、実際にはマークが付いていない部分についても高野先生が総まくりで扱う旨のコメントが結構ある。

実際のところ、加藤先生は高野先生が飛ばしたところを結構さらっと解説してしまっているので脱落者結構出ているのでは?と推察している。

新規開講の講義なのでこの辺りを改良してもらいたい。

 


 

にほんブログ村 資格ブログ 司法試験予備試験へ にほんブログ村 資格ブログ 司法試験へ