なぜ中国で上映されなかったのか---問題作「鬼が来た!」の怖さ | イエローサブマリンのブログ

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鬼が来た!

劇場公開日

2002年4月27日

突然の災難に見舞われた村人の葛藤や

日本兵捕虜との奇妙な交流を描いた。

 

舞台は、第2次大戦末期の中国・華北の掛甲台村だ。

ある深夜、「マー・ターサン(チアン・ウェン)」は、麻袋を2つ押しつけられる。

 

1つには日本兵の「花屋小三郎(香川照之)」が、もう1つには通訳の中国人、「トン・ハンチェン(ユエン・ティン)」が入れられていた。

「マー・ターサン」は、彼らを晦日まで預かるように何者かに脅されたのだが、約束の時を過ぎてもその人物は姿を見せないのだ。

 

この村に日本兵を置くのは危険だったが、もはや2人を預かってから半年たち、当初は攻撃的だった「花屋小三郎」も村人たちに感謝を示すようになっていた。

そこで、彼は自分たちを助けてくれたお礼に穀物を進呈するよう日本軍にかけあうと提案するのだ。彼の上官、「酒塚隊長(澤田謙也)」は、花屋を激しく叱責する。だが、村人たちには要求以上の穀物を進呈した。

 

その夜、村人全員と日本兵たちが集まって宴会が開かれた。それは大いに沸いたのだった。

しかし突然、「酒塚」が村人に「花屋」の殺害を命じるのである。

 

緊張が走る中、酔った村人の1人が「酒塚隊長」に気安い口調で話し掛けてしまった。そしてその姿に激怒した「花屋」は衝動的にその村人を殺害してしまうのだ。それをきっかけに宴会は、一気に殺し合いの大混乱に陥った。

 

やがて終戦を迎える。そして「マー」は、恨みから日本兵をオノで多数殺害したことを問題視された。

彼は、不幸にも「花屋」の手で斬首刑に処されるのだった--