【2018年解剖実習レポートNo.3】
レポートNo.2からの続きです。
腹側の解剖は見たい部位が多くボリュームすごいです笑
こちらも長文になりますので
ご興味ある方はお付き合い下さいる
3日目(実習2日目)
この日は前日までの背側の復習を少しだけ行い、
その後腹側にうつります.
ここでインストラクターのタムラカオリ先生がめちゃくちゃ
説明上手で分かりやすかったので簡単ですがご紹介します(私見も含みます)
・動作や付着部の理解として、
体幹の背側に位置する筋肉において
浅層の筋肉は主に上肢の運動、
深層の筋肉は体幹の動作、安定に関与している.
・筋肉の位置関係や支配神経、
浅層から深層と3D・レイヤー構造を理解する上で
区画(コンパートメント)として考えることる
・各コンパートメントには一本ずつの支配神経が入っていて
頭側から尾側、浅層から深層と筒としてだけではなく、
まるでscanする様にイメージしていく.
・浅筋膜、深筋膜(fascia)が、形を変え筋間中隔を形成し、
各コンパートメントをきっちり隔てている為
コンパートメントまたぐような治療をする
際にはしっかりとしたイメージが必要と考えるる
・伸筋支帯や屈筋支帯等はそのままbandのような
形をイメージしていたが腱の摩擦ストレス等により
コラーゲン線維の変化が起こり解剖書のようなイメージ
なったそうだが実際は浅筋膜の一部として見える.
・一見必要なさそうな組織もmechanorecepter
として位置感覚や深部感覚のフィードバックとして
何か機能を持っていると考えられる。
・伸長された筋肉はハリや凝りを感じる為
そこにアプローチしてしまうが、
それでは短縮側が残存しているため逆効果になる。
その為短縮側を緩めることで伸長側も元の長さに戻る為主訴に惑わされず
にしっかりと評価すること(ちなみに伸長側をエクササイズしても短縮している筋のtightnessには敵わないそう)
それでは腹側にうつり、細かなレビューにうつります。
・前、中斜角筋はSCM等の表層筋が意外と分厚く深部に位置する。
・TOSの鑑別で用いるmorly testで習う鎖骨上窩での圧痛は
SCMを押しているだけで、前、中斜角筋間の腕神経叢を狙うなら
外側より約45°程の角度が正確に圧痛を確認出来る。
・交感神経節(星状神経節)は非常に深層、
またピンポイントの為スーパーライザーや
鍼灸治療は非常に高難度と考えられる(また星状ではなかった)。
・今まで働きがよくわかっていなかった
鎖骨下筋は意外と分厚くしっかりとしていた。
・棘上筋腱はCA archをくぐり付着すると考えていたが
GH関節包と一体になっており肩峰下に位置しているようには見えなかった。
・肩峰下impingmentにおける三角筋と棘上筋の協同運動の復習。
・肘MCL(AOL)のstress test実施時の制動角度の違い、
断裂程度による不安定性の増大などの実際に確認、
また付着は内側上顆の遠位の傾斜部辺りから付着していた。
・前腕伸筋群外側上顆付着部付近での
各筋肉同士の筋膜性結合は強固で、
手関節や指の運動によって疼痛誘発されるイメージ作りが出来た。
・inter sectionを皮下で確認し摩擦ストレスによる損傷イメージの確認。
・colles骨折repo時に把持する
リスター結節を皮下で把持しrepo時の感触イメージを再確認。
・手根横靭帯下での正中神経及び各コンパートメントは
非常に狭いながらも優れた滑走性であり、リリースによる滑走性改善のイメージの鮮明化。
・TFCC周辺は密生結合組織が多く複合体として
尺側の安定性と緩衝作用に関与していることを確認。
・上腕骨骨折のメカニズムと短縮転位において末梢牽引の重要性を再認識。
・肋骨骨折のメカニズムとフレイルチェスト等胸郭動揺性の確認。
・薄筋は文字通り薄く扁平形をイメージしていたが意外に厚く、
1横指半位のサイズ感、また開排制限を生じる
AL/AMとの癒着時の位置関係も確認できISRイメージの鮮明化。
・大腰筋は縫工筋の内側から停止部付近を触診できるが
な筋腹は内臓より後方に位置し触診は不可能と考える。
・FAIでの実際のimpingmentのイメージと、
後方関節包tightnessにより骨頭の前方変位は起こり得ると考えられるそう。
・VLとITT間を触診したところ想像よりも
後方まで位置大腿部前方のコンパートメントがかなり広いことを確認。
・patella fatpadは想像よりも厚く深部まで位置し、
膝蓋靭帯との滑走制限はPFJの可動性低下や
impingmentを誘発するイメージの再確認。
・ACL断裂程度(正常、部分、完全)の状態で
Lackman testやADTを行いend feelを確認、
またMCLによる制動も意外と強く、
ACL、MCL両方完全断裂では前方引き出し時の制動感はほぼ無くなった。
・鵞足は意外と遠位まで広範囲で、縫工筋等広く付着していた。
・semitenは文字通り遠位での腱の部分が広く
tendon stripperで採取するには十分な厚みと幅があるのを確認。
・非常に綺麗なTKAモデルを触診でき、皮下イメージの鮮明化。
・正常な肺を見事に摘出し、実際に空気を送り込み呼気、
吸気時の動きを実際に確認、また肺胞のシリコンモデルを拝見し緻密な構造を確認。
・横隔膜を実際に触診したところ意外と固く呼吸だけでなく、
インナーユニットとして体幹部の剛性に
関与していることを再確認、また支配神経である迷走神経の走行も確認。
・教授から、特殊な拍動メカニズム、
運動器筋繊維とは特異的な心筋の特徴、
IPSによる心筋シートについてのご見解等、
循環器スペシャリストの目線で心臓を詳しく解説して頂きました。
また鍼灸師の先生は
・腕神経叢までの安全深度の確認。
・子宮の位置は第2仙骨孔と一致する事を確認
なども確認してらっしゃいました。
全ての実習が終わり、
最後にたくさんの答え、ヒント
、気づきを下さったご献体に感謝と敬意を表し全員で黙祷し修了となりました。
今回の実習では今まで疑問に思っていたことが非常にクリアになり、
マンネリ化していた施術に良い刺激となりました。
早速今日の施術では患者さんへの説明や
手技に絶対的な確信と裏付けができ、
確実にレベルアップしていることを実感しました。
最大の学習はアウトプットすることです。
こうして膨大な情報を文章にして書き起こすことで記憶として定着し、
患者さんに説明することで記憶と手技や臨床がシンクロし施術の精度が向上します。
実習に一緒に参加していただいた先生方、
休日にも関わらず惜しみなく時間と知識、
経験を提供していただいたハワイ大学の先生方、
実習を成功させる為、動いて下さった日本柔整外傷協会の皆様。
全ての人に感謝しながら、
患者様に還元し、柔道整復師として成長していきます
以上、2018年ハワイ解剖実習レポートでした
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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素晴らしいアウトプットでしたね
ハワイ解剖は本当に劇的にレベルアップします。
自信が確信に変わります。
こんな機会はめったにない。
生きているうちに絶対に行ったほうがいい。
2019年ハワイ解剖は先行受付しています。


