事実上連続している離散関数は微分可能か不可能か | ユウ坊の経済を考えるブログ

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今回は、数学のことを考えてみる。

1.問題提起

 通常、離散関数は離れている部分については微分不可能である。また、滑らかさがない。すなわち、多角形の角のようなものが関数に含まれている場合、関数の角に相当する部分についても微分不可能である。
 
では、不連続であるが、事実上滑らかさを持っている関数は微分可能であろうか。「不連続であるが、事実上滑らかさを持っている関数」を2で表してみる。



 
1の関数f(x1)は離散的である。したがって、3x14及び8x19の定義域では微分不可能である。では、図1の関数を次のようにしてみると微分可能性はどうなるであろうか



 図
2の関数f(x1)の代数方程式は離散していなければ連続で滑らかな図3のf(x)と同じである。図1と図2の相違は離散部分の幅の大きさだけである。図1f(x1)は微分不可能な離散関数ということは自明な事象である。

 では、図2f(x1)はすべての定義域で微分不可能といえるのだろうか。考えてみたい。


2.図2におけるf(x1)の離散の幅と離散していない場合のf(x)について比較してみる

 図2の離散部分を拡大してみて連続したf(x)と比較してみる。


2の「↙」は、Lim x1  f(x1) を示している。一方、図3f(x)は連続した滑らかな関数f(x)である。

 ここで、図3f(x)についてx3において微分してみる。d f(x)dx=α とする。

 
さらに、図2の離れている部分を拡大してみる。

       






2 f(x1)は「2 aから2 b」という幅を狭めていく行為を無限に繰り返すことによって成り立っている関数である。つまり、図2 f(x1)は離散してはいるが、巨視的に見れば離散していない図3f(x)と変わらない。
 
離散していないf(x)x3で微分すると接戦の傾きはαである。このときαはどのように導出されているか考えてみる。
 
離散していないf(x)の微分の式はd f(x)dx=αである。これは⊿f(x)と⊿xを極限まで微小量にしているという意味である。となるとd f(x)dx=αは底辺がdxで高さがdf(x)の直角三角形ということになる。なぜならば、直角三角形の斜辺が曲線である場合、傾き、すなわち、直角三角形の鋭角部分の値が算出できないからである。また、離散していないf(x)の接線(傾き)は直線である。
    

 このように考えると図2f(x1)におけるx13の接線の傾きも“α”と算出しても良いと考えられる。なぜならば、「dx1dx」及び「df(x1)df(x)」であるからである。つまり、離散している部分の両端の先端部分(関数f(x1)の途切れている部分2つ)を直線でつなげば傾きは“α”となると考えられる。そして両端を結ぶ方法、すなわち、つなげる方法(底辺:dx1高さ:df(x1)の直角三角形を作る方法)は1通りしかなく、それは連続する関数df(x)と一致する。

 しかし、図f(x1)「離散」している。したがって、線の先端の部分では微分した値はどんな値にもなる。だからその点において微分はできない。

この場合、図2の関数f(x)は「①微分でき、また微分できない(離散と連続の両方性質をもっている)関数」、はたまた「②微分できる(実質的に連続的な関数)関数」、それとも「③微分できない(離散関数)関数」①~③のどれに該当すると解釈するのが妥当だろうか。
 あり得るとは考え難いが、ひょとして「連続体仮説」のようなものなのだろうか。すなわち、「ゲーデルの不完全性定理」が該当するような事象なのだろうか。