結婚するまで、路線バスをほとんど利用したことがなかった。
実家はとても便利なところにあったし、
車の免許は持っていたが、職場へはバイクで15分くらいだから、バイク通勤していた。
嫁いだ場所は早く言うなら、「田舎」と呼ばれるところ。
最寄のバス停まで、歩いて、15分。そこから、バスに乗って最寄り駅まで20分かかる。
結婚前と同じ職場に行くためには、その最寄り駅から、またバスを乗り換え又20分くらい乗り、降りてからあるくこと約5分くらい。
バスで行ったら約1時間近くかかるので、結婚後は車通勤していた。
ある日のこと、私は、バスに乗って職場に行った。帰りに歯科医院に寄った。
歯科医院の近くのバス停で、私は自分の家に向かうバスが来るのを待っていた。
しばらくすると、バスが来た。
しかし、そのバスは私が乗るバスではなかった。
だから私は、近づいてくるバスに向かって手を大きく左右に振った。
バイバイと手のひらをむける振り方ではなく、イエイエというふうに。
私はそのバスに乗らないのだから、私だけのために止まってもらうのは、申し訳ないと思ったのだ。
「私、このバス乗りませんから、止まらないで行ってください。」
という意思を運転手さんに伝えるべく、手を横に大きく振った。
その、バス停で待っているのは、私だけなのだ。
なのに、バスは私のいるバス停に近づいてきた。
そして、ゆるやかに私の前で止まり、前扉が開いた。私は前扉に近づき、
「私、のりませんので・・・・・」
と運転手さんに言いかけたところで、言うのを止めた。
バスの中からは降りてくる人。
そこで、私は、はたと気付いた。そのバス停で降りる人がいることを。
なんということだ。こんなあたりまえなことも気付かない私って・・・。。(;°皿°)、恥ずかしい。
運転手さんや、降りてきた乗客は不思議そうに私を見た。
そりゃそうだろう。
「穴があったら入りたい」とはこのことだ、とその時思った。
こんな人って、私だけ?
時々思い出す路線バスの思い出。