2024年 2月 25日(日)


​進学実績の見方 その7

​みなさんこんにちは😃
だんご職人🍡です。
今回は神奈川上位校を代表して逗子開成と地方進学校を代表して北海道・北嶺の進学実績を解析してみたいと思います。
前回同様学校HP等で公表された情報からのみの解析となりますので進学先などは実際に違う可能性もあります。北嶺に関しても内部生に配られる進学実績一覧などには触れず、HPで公開されている進学実績のみを解析いたしますのでご了承ください。

それではまずは逗子開成からです。

逗子開成(Y57 2/1) 卒業生数募集要項上250名

東京一工 24名
旧帝(東大京大除) 26名
早慶 122名(慶医1名)
上理 131名  早慶上理 253名
GMARCH 313名
関関同立 7名
日東駒専 詳細あるのは日大のみ。46名
国公立医学部 4名
防衛医大 2名
私立医学部 20名

総評
逗子開成はGMARCHと早慶上理がマス層で、GMARCHがやや優位という感じです。
旧帝一工で50名いることから、旧帝一工+早慶上理に半数以上の130名〜150名が進学しているのではと推測されます。
GMARCHに40名〜60名が進学していそうで、医学部は国公立含めて6〜10名というところでしょうか。
サレジオと比較してみると、サレジオは明らかに東京志向が強く旧帝含めて地方の大学には興味ない感じでしたが、逗子開成は全国を視野に入れている感じです。
特に旧帝(東大京大以外)は浅野よりも多く、全体的に首都圏の学校の中では国公立志望が多いイメージです。
文理は学部詳細がないためわかりません。一応学校見学時の情報では理系優位とのことですが、そこまではっきりした感じは分かりません。

医学部志向はそれなりという感じでしょうか。
サレジオよりは明らかに多いです。浅野には及ばないという感じです。
オススメのタイプとしては旧帝をはじめとする難関国公立大を目指すお子さんでしょう。
5人に1人が旧帝一工というのは偏差値を考えるとすばらしいです。
及ばずとも早慶上理は現実的というのもいいですね。

では次に地方進学校の北嶺です。

北嶺(Y58 東京学校合格併願B?) 卒業生数126名

東京一工 9名
旧帝(東大京大除) 20名
早慶 21名(既卒含む) (慶医現役1名)
上理 17名(既卒含む) 早慶上理 38名(既卒含む)
GMARCH 27名(既卒含む)
関関同立 不明
日東駒専 不明
国公立医学部 23名
防衛医大 8名
私立医学部 1名

となります。もともとの人数が少ない上国公立志望が多いので数字的にはパッとしない感があるかもしれません。
ですが、北嶺は各年度の卒業生の進学先を公表してます。実はこれの方が重要です。
では、それをみてみましょう。

23年(32期)進学先 126名中
旧帝一工医学部(私立含む)以上 44名(うち医学部24名)
その他国公立 10名
早慶 8名(慶医除)
上理 1名
GMARCH 2名
浪人・不明 56名

ちなみに1浪後の22年卒(31期)をみてみましょう。

31期(2022年卒) 募集要項上120名
旧帝一工医学部(私立含む)以上 64名(うち医学部44名)
その他国公立 17名
早慶 7名
上理 2名
GMARCH 2名
関関同立 2名
浪人・不明 約22名

総評
地方進学校の場合、国公立重視タイプが多いです。
北嶺もあからさまな国公立重視です。
というか、HP上の情報ですと私立(医学部以外)に関しては現浪の区別もしていないくらいです。
一応合格一覧で見るとマス層は早慶上理、ついで全医学部という状況です。
ただし、他の学校と違い北嶺は実際の進学先をHPで公開しています。
これがあることでトップ層、真ん中位、下位3分の1位の進学先がわかります。
男子校あるあるですが、浪人率は高めです。
同じく進学先を出している神奈川・栄光学園の場合現役率は昨年で62.7%。年によっては50%近いこともあります。麻布なんかも浪人率が高いことで知られています。
北嶺も昨年でおよそ半数がGMARCH以上に進学してる一方、4割以上が浪人しています。

では1浪した結果どうなっているかというと、半数以上が旧帝一工医学部以上となります。
その中でも全体の3分の1以上が医学部進学と医学部進学に極めて強い学校ということがわかります。
逆にこのレベルとしては早慶進学は少ないです。
では国公立で見てみると31期(1浪まで)のうち全体の3分の1(41名)が北大、札幌医大、旭川医大、北海道教育大、室蘭工業大の北海道5校に進学しています。
残りの60名弱は道外へ進学しています。
北海道の学校としては圧倒的に道外進学が多いのですが、寮生がいることを考えると、道外寮生でも北海道の大学進学の可能性が高いことを頭に入れた方がいいでしょう。
その中でも北大(32期11名、31期14名)と並んで多いのが札幌医大(32期11名、31期14名)です。
札幌医大の定員は75名ですから同級生の7分の1以上が北嶺の同級生となります。
これには理由があり、札幌医大の一般選抜は20名のみ。残りの55名は地域枠の亜種なんです。
学校の所在地制限はないものの、北海道に残ることを確約するので北海道の学校有利となります。

文理に関してはそもそも医学部の多さから理系優位なのはわかります。
進学先を見ても圧倒的に理系が多いです。
面白いのが早慶はほとんどが文系であることです。
もちろんGMARCHも文系です。
つまり理系は国公立もしくは医学部を含む実学系(医歯薬獣医学部)がほとんどということです。

オススメのタイプとしてはとにかく医学部(特に国公立)というお子さん。
そして難関国公立をというお子さんにとオススメでしょうね。
ただし、札幌医大は地域枠が多いことから医師になった後、北海道に残る可能性が高いことを頭に入れておく必要があります。
文系はそもそも少ないですが、東大をはじめとする難関国公立や早慶にかなりな割合で進学しています。

というわけで長くなりましたが、一応進学実績の見方シリーズは一旦終了です。
前にもお伝えしたように要望があれば、続きを考えます。

それでは!