久しぶりに短歌の作品を見直してみました。
すずしき目
無色の過去は語られず
一枚のドアは
高き城壁
これは20代から10年間引きこもった男性に、デザインを教えながらコミュニケーションをとった時の短歌です。
自分の部屋に閉じこもっているので、肌は透き通るように白く、
目は黒目というよりガラス玉のようでした。
「もやしのような」という表現がぴったりの体型。
顔はコミックに出てくるような顎が小さくて鼻筋が通っている、今ならジャニーズ系。
こちらが問いかけても目を合わすことができず、「はい」という返事のみ
内面は、まだ20歳のままでした。
最初は電車を1駅乗っただけで、気分が悪くなってしまい、3回に1回しかたどり着けませんでした。
でも、そんな彼が今はお部屋を借りて、自立することができました。
当時、会話ができるようになるまで数ヶ月。家族のことや、やりたいことを少しずつ聞きました。
一枚のドアは
高い城壁
というのは、唯一自分の心を守るためのドアだったのです。
成長と共に、本来は心も強くなり、攻撃から身を守る鎧(ヨロイ)も頑丈になるのですが、
彼は、鎧をまとうこともできず、自分の部屋の薄いドアが、鎧の代わりだったのです。
このようなクライアントのカウンセリングは、私自身とても勉強になり、このような方の心持ちや変化がわかるようになりました。
現在の鑑定も、途中からカウンセリングになってしまうことも……。
それでも、相談者を第一に思い、同じ立場で感じて、思いを伝えることが、私の使命のような気がします。
野方「fortuneroom紫葉🌷」のお客様は、皆さん問題が解決したら、陽気に報告やおしゃべりに来てくださいます。
一度、覗いてみてください。