子育てをしながら多くの人と話す機会があったので、その時感じた事をここに綴っておこうと思います。

 

子が幼稚園時代、私は引越してきたばかり、子も一人娘だった為、知り合いが少なかった。

入園したばかりの園の集まりで、普段子供が食べている給食を保護者も大広間で食べるというので参加した時の事。

たまたま入園前の体験で顔見知りになったママの隣の席に座ることができ、私はほっとしていた。

顔見知りになったママはすみこさんといい、関西から旦那さんの仕事の都合でこちらに来ていた転勤族の方で、打ち解けやすく、はつらつとしたママでした。

彼女は3人の子供がいて、末っ子が娘と同じ歳だったが、上の子2人の知り合いママが沢山いるらしく、食事中も色んな人と話していた。

座った席の周囲はちょうど上の子がいるママ達ばかりで、その話で盛り上がっていたので、私はその話を聞くだけだった。

すみこさんはそんな私に気付き、

「凪さんに分からん話で盛り上がってしまってごめんな。

この前こんなことがあってな・・・。」

と私にも分かるように説明してくれた。

そしてさりげなく私も加われるような話題に変えてくれた。

 

彼女は一年もしないで、また引越してしまったが、この時の彼女の気遣いを私は今もずっと覚えている。

名前に合う素敵な人だった。

 

 

我が家の周りは住宅街なので、ほどよく静かだ。

ある日の夕食後、お茶を飲みながら娘と談笑していると、外から人の争う声と悲鳴のような声が聞こえた。

窓を閉めていると外の音はほとんど聞こえないので、たまに学生さんが騒ぎながら通るのでそれかなとも思ったが気になって外に出てみた。

近所の奥さんも聞こえたらしく、心配で出てきていたが、外に出てきたのは私と彼女だけだった。

周囲を見回しても誰もいなく、静かで先ほど聞こえた声などなかったようだった。

「今叫び声みたいな声聞こえましたよね?」

私は自分の聞いたものがホントであったか確認した。

彼女は

「男の人と女の人の言い争う声が聞こえた」

と言った。

心配になり、ちょっと先まで見てきましょうとお互い同意し、私は一度家に戻り上着を羽織り、娘に近所を見回りしてくるから戸締りをしっかりするよう伝えた。

少し先の大通りまで見に行ったが、何かあった形跡は見当たらなかった。

何だったか分からないまま家に戻ることにした。

別れ際、私は

「明日、隣のおばあさんにも聞いて見ますね」

と言うと、彼女は

「怖がらせるかもしれないから、伝えなくてもいいと思うわ」

と言った。

こんな風に配慮ができる彼女は素敵な人だと感じた。

 

 

私より少し年上のママですが、とても固定的なファッションとヘアスタイルの美人ママがいる。

一見近寄りがたく、周りのママもはじめは距離を置いていた。

娘が仲良くなったことをきっかけに話すようになったが、凄く気持ちのいいママでした。

同じ時期に役員をやったので、もう一人のママ友と彼女と3人でランチに行くことが度々あったのだが、こちらが声をかけると彼女は

「いくいく。楽しみ」

と笑い、ほっぺにえくぼができる可愛い人だった。

喜びの感情を素直に出せる人が私は好きだ。

あったかい気持ちにさせてくれる。

今、彼女は沢山の人に囲まれている。

 

それでは本日の一曲

ヤングスキニー

「精神ロック」