ドバイのコンクールの審査員をしております!



親友たちとの再会や、新しい友達と既に有意義な時間を過ごしてます。

ソプラノのフラジオの運指(レ#やミなど)について話したり、各国の音楽事情の近況など、どんな意見も真剣に意見交換しあえる、同じ方向を向く、本当に貴重な同志達との時間です。


予選の間の時間にはドバイ名物Safariに行きました。

送迎の途中で必ず寄るお土産屋さんでみんなバンダナを買わされるという、なんとも良くできたシステムです。


バギーにのってブンブンしました😋


ラメールという、会場近くの海では既に2回泳ぎました。

季節的にはドバイの冬とのことですが、全然泳げます。

ちなみに1971年にドバイが設立されたようです。


ツンデレな鷹も可愛く


新しい友達のアレックはカメラが趣味で凄い良い写真を沢山撮ってくれます。


ニキータとはあいかわらず仲良しです。

ほとんど全ての行動と思考が似通っているのは珍しいことですね🙂

キースジャレットのバッハを一緒に聴いて、気持ちいいポイントを共有できるのも本当に嬉しいです。


カンドゥーラという現地の正装を早速買って毎日着てます。背筋がピンとするステキな衣装です。

写真はミラノのフルートの巨匠、ラファエル・トレヴィザーニさんと。


毎晩深夜にココナッツを飲むのが定着してきました。



ドバイは、薔薇に溢れる非常にロマンチックな街です。

イスラム教の街とのことですが、イスラム教の文化に触れるたびに、凄く素敵な教えが沢山あるなと感じます。



世界一高いタワーは圧巻でした。

昔からこの地域は、巨大なピラミッドしかり、大きなものを作る伝統的な文化がある気がします。


ドバイモールで30分に一回訪れるウォーターショーはアラビアンなおもてなしを感じました。


街並みのカラーも、暖色(金色)、白色(モスク)に少しの青が多く、すごくエジプト的な、伝統的な色使いなんだなぁと思いました😋



さて、肝心のコンクールですが、国際的な木管コンクールとのことで、本当に様々な国から様々な奏者が参加しております。


素晴らしい奏者も沢山いて、聴いてて思った事をまだ途中ですが備忘録として箇条書きにしてまとめたいと思います🤗


沢山あります(p‘・ω・〝q)


・神か悪魔か

音楽ではよく例えられますが、楽譜通りに演奏するのが悪魔で、楽譜を自然に整えるのが神だと思います


・自分が審査して良いのか

審査員として聴いていますが、どうしても挑戦者側の気持ちになってしまう。みんな一生懸命だし、その演奏に対して審査するというのは矛盾するようですが、些かおこがましい気持ちを持ってしまいます。中々に自信はないけど、まぁ誰が審査しても同じだろうと、自分を信じるしかないなとかんじております。


・木管楽器は素晴らしい

本当に素敵な音を木管楽器は奏でる。なんとも言えないエモーショナルがあります。


・ニキータとの時間

随分と前から本当に気の合う親友で、コロナ禍では会えなかった時間が長かったのが寂しかったと思います。が、いざ会ったらつい昨日まで一緒にいたかのような時間が訪れて、本当に幸せです😋


・ドビュッシー

クラリネットのドビュッシー作曲、第一狂詩曲を何回も聴きました。全ての審査員がふとした時に「ラッタッタッティタッタッティッタラリー」のフレーズを口ずさんでおりました。一度聴いたら全員がリフレインするフレーズ、ドビュッシーは本当に天才だなと思います。


・凛とした女性

本当に真剣に音楽を奏でている女性プレイヤーの演奏って、ストイックな美しさに溢れてます。柔らかな美しさとは違う種類の、男には出来ない表現です。


・韓国の血

韓国人の参加者もおりました。聴いてると、自分に韓国の血が流れていることを非常に強く自覚します。


・異種格闘技と言えるコンクール

色んな楽器があり、色んな楽器の審査員がいます。

上手いだけでは届かない何かがあります。


・小指の指輪

小指に指輪をして木管を吹くとカッコいいなと感じました。


・サックスは出来ることが多すぎる楽器

オーボエが音を出したら、即座にクラシカルになる。それに比べてサックスは出来ることが多すぎる。故にクラシカルな音色は自分で見つけて作らねばなりません。その代わりオーボエは音を出すのが難しいんですけどね。


・国柄の違い

それぞれの国によって音楽の作る「道」が違うことを感じます。スタイルとか語法ではなくて、その「道」を感じることが非常に面白いと思います。


・〜fulに溢れて欲しい音楽

音楽はグレート、ファイト、エクセレントではなく、ビューティフル、ジョイフル、ワンダフルであるべきと感じました。


・芯のある演奏

コンクールに向いてない演奏もある。それは大体、優しさだったり繊細さだったり、ある意味では臆病な感覚だったり。しかしそういった感性でも芯があれば、心の底からそうであれば素敵な演奏なのだと感じます。これはコンクールで計れない部分ですね。そうした部分を大切にしていきたいです。


・アジア的ニュアンス

アジアのニュアンスはテヌートが多い


・コントラストの大きさ

誰よりも表現に幅を持たせる技術はとても大事です。


・自分の言語

勉強不足だと自分の言葉になる。そうした場合、時折辻褄の合わない部分が音楽に出てくる。


・コンサートとしての演奏

コンクールでなく、コンサートで聴きたいなと思う演奏がたまにある。どうして自分はアタックやフレージング、音程や音色を気にして聴かないといけないのか不思議だった。


・アルペジオこそ歌えるように

アルペジオを歌えることはとても重要です。アルペジオは縦のライン。横のラインと縦のラインをメロディックにすると深みがでると感じます。


・難しい所

テクニック的に難しい所で音楽の流れを止めないように努めるべきです。流れが止まるのはそういった箇所なので技術が必要です。


・クラリネットはクリアに、サックスは丁寧に。

楽器と人間性のキャラクターですね。


・響き

響きの減衰に耳を傾けることができるかどうかが重要です。


・作曲家がくる

作曲家が降りてくる瞬間がたまにある。非常に美しく、その瞬間は審査をしていられないほど美しい時間が訪れます。


・4つのポイント

管楽器で鍛えるべきポイントは4つ。身体、頭、口元、指のみです。


・互いのコンプレックス

どの楽器も隣の楽器への憧れとコンプレックスで溢れています。


・音の中身の質

音色やアタック、リリースだけでなく、音の中身の部分の質に注目することが大事です。


・サックスはどんなだろうかと。

上手なクラリネットは魔術のようで、上手なオーボエは宝石のようで、上手なフルートは誇り高いと感じました。上手なサックスはなんだろうかと考えました、当事者には難しい。


・動機の重要さ

どうしたいのか→何をしたいのか→何故したいのか。

自問自答を繰り返す先に表現がみえるのだろうと思いました😗



今日はとりあえずここまで。

明日からも頑張って審査を継続します😊