コナンワールド、番外編をお届けします!
連載再開は、明日((((;゚Д゚)))))))

急に描きたくなりました
1時間勝負で描いてみました^ ^💕

Mother's Day 

5月の和葉ちゃんと平次の誕生日が過ぎる
頃になると、私の元には毎年、それはもう
めっちゃ可愛ええ天使がやって来る

「おばちゃーん💕」

ニコニコ笑う和葉ちゃんと
まるで用心棒のごとくその背後でぶすっと
しとる我が息子や

小さな頃は、平次もニコニコしとってなぁ
それはそれは可愛ええ天使やってんで?

男の子は、やっぱり小さなうちだけやなぁ
素直に笑うたり、泣いたり、怒ったり

平次の愛想の悪さをカバーしてもあまりあ
る向日葵娘の笑顔は、ホンマ嬉しいもんや

「はい、おばちゃん、今年もよろしゅうお
願いします💕」

昨年も、大変お世話になりました!と笑う
和葉ちゃんと、ぺこり、と頭を下げるだけ
の愛息子

今年は、淡い色合いで構成された薔薇に、
日焼け防止の手袋やった

「はっきりした色合いの薔薇もええけど、
淡い色合いも素敵やなぁ」

「ホンマに?そう思うてくれる?」

嬉しい💕へーじ、一緒に悩んだ甲斐あった
なぁ?と笑う和葉ちゃんに、バツの悪そう
な顔をした息子

今年の母の日は、ちょっと特別やねん

和葉ちゃんと平次の薬指には、揃いの指輪
が光ってて、つい数日前の平次の誕生日に
2人を入籍させたばっかりやねん

まだ18歳やけど、この2人には遅過ぎるく
らいやと思うてる

そう、今年の母の日は、息子夫婦から貰う
初めての贈り物やの

白と紺のレースの手袋は、私の着物に合わ
せて使い分け出来るようにと言う配慮やし

どぎつい色合いを避けた薔薇の花束は、私
に癒しを与えてくれる

昔から、プレゼント選びは上手な子やった
んよ?

平次も、和葉ちゃんも

2人でケンカしいしい、でも、最後の最後
までよう考えて、決めるんよ

その後ろ姿を幼い頃から見ていたけれど、
まさか、この先も見られるようになるとは

願っていたことを叶えてもろうて、私の方
こそお礼を言わなアカンくらいやねん

「今日はな、コレだけや無いんよ💕」

和葉ちゃんが、縁側で私の手のお手入れを
してくれたんや

平次が運ぶ蒸しタオルで温めてくれて、そ
れから丁寧にクリームやオイルを塗り込み
ながらマッサージしてくれたんよ

初めて和葉ちゃんを抱っこしたあの日から
もう18年が過ぎたんやなぁ

ふにゃふにゃ泣いてた息子と並べて寝かせ
とったあの日が懐かしい

いつの間にか、すっかりとキレイなお姉さ
んになってしもうたもんなぁ

おかげで、平次は色々と気苦労が耐えへん
らしいけど

いつか、自身も祝われる立場になるやで?
和葉ちゃん

ご馳走も作ってくれた2人に感謝して、私
を母にしてくれた2人に、お礼に秘蔵映像
を公開したんや

まぁ、ちょーっと、2人の悲鳴が服部邸内
にこだましとったけど、ええお返しが出来
たようや

和葉ちゃんが、後からこっそり、焼き増し
して欲しい、言うてたからな

平次はきっと、勝手に持ち出すやろ、思う
たから、そっと、見つけやすい場所にもう
一枚、焼き増しした写真を置いて置いた

どんな写真やったかって?

2人が3歳の時の写真や

両側から2人が私の頬にちゅー💕しとるの
と、その後、2人を撮影しとる私の前で、
平次が和葉ちゃんにちゅー💕しとる写真や

遠山さんは知らんねん

和美が、血の雨が降るから、平ちゃんが自
身を護れるようになるまで、封印しとって
言うたからなぁ

小さな頃は、ヘタレや無かったみたいやな
ちゃんと、小さな手で和葉ちゃんの顔を挟
んでちゅー💕しとるからな

された和葉ちゃんは、まん丸おめめが開い
てるけど、平次はちゃんと目を閉じてるし

この後、何すんのん、言うた和葉ちゃんに
オレがしたんやから、オマエもせい、言う
てな

実は、もう一枚あるんや

和葉ちゃんが、平次にちゅー💕しとるんが

でもそれは、来春に予定されとるお式の時
まで秘密や

そろそろ、父親2人には、公開してもええか
も知れんね、と思うてる私やった

[newpage]

Father's Day 


先程、揃って2人で来た娘と息子が帰って
行く後姿を眺めていた

手を繋いで歩いて行く2人の指には、揃い
の指輪が光っていた

色々な事情があって、もう既に入籍はさせ
てしもうたけれど、まだ、本物の夫婦には
させてへん2人

平ちゃんを思うと、生殺しみたいなことに
なってもうた点は申し訳無いと思うんやけ
ど、この選択をしたんは、平ちゃん自身や

昨年のクリスマス

服部邸では、2人を呼んで家族会議が開か
れてん

進路問題と、ある事件捜査の都合もあって
2人に協力してもらわなアカンことがあっ
てな

工藤くんの事件で、秘密裏に結成されたあ
る捜査プロジェクトに、オレが参加するこ
とになったんや

あの組織には、過去に何度も2人を誘拐さ
れそうになってたオレと平蔵やった
何でか知らんが、仲間に引き入れたかった
らしいねん

せやから、2人を、何とかオレらから引き
離してしまう必要があってん

丁度、和葉が留学希望やったから、それを
利用しよう、と言うたんは、平ちゃんや

和葉は、その希望を誰にも言うてへんかっ
たのに、何で知ってん?と仰天しとったん
やけど

「当たり前や、オレ、必死に調べたし考え
たし、悩んだんやから」

最初は、和葉を置いて日本最高峰の学府を
目指すつもりやったらしい

でも、学生最後の4年間は、学業も探偵も
悔いなくやり切りたい、と言う平ちゃん

「オレが、学生と探偵を両立出来たんは、
和葉が傍に居ってくれたからや」

どちらかが疎かになりかけると、ちゃんと
その方向を正してくれる

それに、学生の間がべったり一緒に居られ
る最後の時間や

仕事をお互いするようになれば、嫌でも
れとる時間が増える

せやったら、一緒に居られる間は、周囲に
何を言われたとしても、一緒に居るべきや

「工藤と姉ちゃんを見て思うたんや
当たり前のことなど、何一つないって」

オレは和葉が好きや

離れる選択は、最低最悪のケース以外では
絶対に選びたくは無いし

一緒に居られるための方法を、ずっと考え
てたんや 

「和葉が世界に出て学ぶ選択をしとんのや
オレが、この国で1番にこだわる意味は無
いねん」

目指すなら、世界一や
誰にも負けへん

オレも、親父達のサポートが無い土地で、
0から探偵始めて、どこまでやれるか確か
めたいねん

いずれその事が役に立つ日が来るはずや

学業も、ちゃんとら自分が学びたい学部を
併設しとる学校を選んである

世界に名前が知られとる名門校や
日本最高峰とやって、十分競えるに値する
やろが

平ちゃんは、オレと平蔵、静さんも居る前
で宣言したんや

和葉と、一緒になりたいと
告白を飛び越えて、プロポーズしたんや

当の和葉は、最初はぽかーんとしとって、
中々実感が湧かんかったみたいやねん

でも、ホンマやとわかると、わんわん泣き
出したんや

和葉と平ちゃんには、博士と哀ちゃんと共
に、蘭ちゃんも連れて姿を消してもらうつ
もりやねん

平ちゃんには、この4人を護る使命が与え
られたんや

工藤くんの安全は、赤井くん、降谷くん、
オレ達で約束する代わりに、工藤くんを元
に戻すための準備を整えることが目的や

最初は、自分もそっちの方が、と言うたん
やけど

「平ちゃん、刑事には捜査、警護、色々な
仕事があんねん
最前線で戦うだけが仕事や無いと言うこと
この際きっちり学んでくれへんか」

大事な人らの生命、平ちゃんに託すんや
今回は、和葉だけやない
組織かて、全力で狙いに来る面々や
思う程、簡単や無いで?

そう言うたオレに、承諾してくれた

まぁ、交換条件は、和葉との婚姻やったん
やけどな

こればっかりは、しゃーない
何せ、和葉が承諾してしもうたんやからな

「お父ちゃん大好きや💕」

そう言うては、駆け寄って来た愛娘は、い
つしかその相手を変えたようやな

淋しいけれど、自分が生きてる限り、娘は
ずっと、オレの娘だから

オレの今の夢は、将来、和葉には女の子を
複数産んでもろうて、オレの気持ちを平ち
ゃんには最低でも倍は、経験してもらう事

もちろん、平ちゃんのミニチュアのような
男の子もええなと思うてるで?

秋には巣立ってしまう2人は、英国留学
支度に忙しいねん

入籍だけ先行したのには、そんな理由もち
ゃんとあったんや

和葉や平ちゃんに対する無用な見合い話を
一蹴する意味もあれば、平蔵が、和葉とそ
してオレを慮って決めた事でもあった

まぁ、平蔵は、これで名実共に和葉の父親
として外も歩けると喜んでるんやけどな

共同名義で父の日のプレゼントを貰うのは
いつもの事やけど、今年は何や感慨深い

和葉は、服部和葉やからなぁ、もう

オレの藉からは離れ、平ちゃんと一緒にな
ってもうたからなぁ

淋しいような、嬉しいような

並ぶ2人の名前を見て、ふっと笑ってしまう

いつまでも、仲良ういてや、と

今年は、シャツとネクタイらしい
平蔵も、喜びいさんで、府警のロッカーに
いそいそとしまい込んだ

もちろん、オレもや

平ちゃんとも、和葉とも、暫しのお別れに
なるけれど

オレも、花嫁の父の大役があるさかい、ま
ぁしっかり生還して来ないとアカンな

手を繋いで帰る姿が見えなくなるまで、そ
の姿を見ていたオレは、青い空を見上げた