▪️05:00 million kisses /side Kazuha 

無事に式を終えて、コナンくんにから
かわれまくった拗ねた平次にキスを
強請られて、私は初めてちゃんとした
キスをしてあげることが出来た

恥ずかしさもあったけれど、今日は
ドレス姿やし、精一杯、背伸びをし
平次の首に両手を回して頑張った

ありがとう、これからもよろしゅう
そう思いながら

2人だけで、写真も一杯撮った

着替えをして、さぁみんなで食事会
やね、なーんてタイミングで、

やってくれたんや

平次と工藤くん、またはコナンくん
が揃えば事件は起きる

事件が起きれば、即座に飛び出す

おまけに、今回はお父ちゃん達まで
一緒に飛び出したんや

おばちゃんの怒りはMAX

蘭ちゃんが苦笑するくらい、悪態
ついて、何やらどこかへメールして
いたんや

それが終わると、にっこり笑って
言い放った

「ほな、3人で美味しいもの食べて
お土産ぎょうさん買うて帰ろうな
ぜーんぶ、平蔵さんにでも付けて
おいたらええよ」

そっか

おばちゃんも、おっちゃんと一緒の
外出、久しぶりやもんね
そら、楽しみにしとったんやね

「なんか、服部くんのお母さん
可愛いいね」

蘭ちゃんがクスリと笑った

おばちゃんは、有言実行する人や
遠慮する蘭ちゃんまでも巻き込んで
色々買い込んで私達は帰宅した

デザイナーさん達は、ホテルでまだ
仕事中やった
私達の式を撮影した後、追加で色々
この際やから撮影しよう、となった
らしく、バタバタしていた

夕飯の支度をして、蘭ちゃんと私は
一足早くお風呂に入る

おばちゃんと3人、おばちゃんが
取り寄せていたたくさんのカタログ
を囲んで、賑やかに過ごした

「いや~、やっぱり女の子はええな
可愛ええし、華やかやし」

おばちゃんは、可愛ええ蘭ちゃん
まで居るから上機嫌や

ヘロヘロになった平次とコナンくん
は帰って来て、夕飯食べたりお風呂
に入ると、早々に部屋に引き上げた

2人の世話を焼いて、また3人で
賑やかに話していると、おばちゃん
一気に険しい顔になった
キレイな鋭い瞳に光が宿る

「和葉ちゃん、ホンマなん?」

あはは、ゴメン、平次
バレてしもうたわ

プラネタリウムでの置き去り

その前、東京での置き去りは、蘭
ちゃんも一緒やったからなぁ

「まさか、また4時間超えて待たせ
たとかもあるんか?」

…ある

けど、怖くて言えんよ

蘭ちゃんは、しまった!と言う表情
ゴメン!と合図を送る

「和葉ちゃん、蘭ちゃん」

「「はいっ」」

「今度、出先であのアホとコナン
くんやら工藤くんがなぁ、事件やら
何やら理屈こねて消えたら」

「消えたら」

「速攻で、帰ってらっしゃい」

「「はい??」」

携帯の電源をぶっち切って、この家
に帰ってらっしゃい、と言うのだ

ええな、と言うおばちゃんの迫力に
負けて、蘭ちゃんまで約束させられ
てしまった

頑張ってや、名探偵
おばちゃんは、本気や
あの瞳を見ればわかる

今日、おっちゃんと平次に送って
いたメールを見せてもろうた

「夕飯までに解決出来んかったら、
アンタら全員飯抜きや」

あぁ、だからあんなに必死やった
んやなぁ、とおかしくなった

私も今度、やってみようかな

「夕飯までに解決出来んかったら、
もうちゅー、させへんからね」

頑張って、帰って来てくれるやろか
今日みたいに

ふふふ、と想像して笑ってしまった
私やけど、

「和葉ちゃんもやってみたらええ」

おばちゃんはにっこり、意味深な
笑みを見せた

あはは、平次、ホンマに頑張りや

蘭ちゃん共々、苦笑いするしか
なかった