島のフェリー乗り場でさっき偶然会った、その人を埠頭で見かけた。
腰をかけた埠頭の上には缶ビールが二本。彼女は、見えない誰かと乾杯してた。
言えなかったありがとうも、ごめんねも、愛してるも、伝わるといい。手を合わせれば、心も合わせられるかの様に感じる、束の間の再会の時間。
悲しい話はもうおしまい。楽しかった思い出を話そう。宝箱を開けるように。愛し愛された記憶は力になって、前へと進む道を照らす。
あなたが愛してくれた私を愛することが、あなたの愛に応える術。
それぞれの道を前に向かって歩いていこう。いつか、有り余る時間が訪れる時まで。