只の植え込み? 古墳だった | よしやんのブログ

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法隆寺は奇跡の寺。謎の寺。不思議がいっぱい。
この寺と斑鳩の自然、文化遺産を後世に伝えたい。

 専門家も「半信半疑」だった植え込みが実は古墳だったというお話です。

 

 先日(9月9日現地説明会)、世界遺産の法隆寺参道脇の観光駐車場にある円形の植え込みを発掘調査したところ、横穴式石室や副葬品が確認され、この植え込みは実は意外にも、6世紀後半の古墳だったことがわかりました。

発掘前の植え込み。

地元では昔「クスノキの舟」が出土したとの言い伝えがあり,町の教委は「舟塚古墳」とよんでいたと言われる。

 

 

この植え込み(直径3・5メートル、高さ1・5メートル)の右側と手前に駐車場が広がる。左の黄色い壁の建物は公衆トイレ、続いて法隆寺参道があり、参道を200m北にいくと法隆寺。

 

以下は発掘の様子。

 

 斑鳩町教育委員会は、奈良大とともに、昨年から調査を開始。今年からは発掘をはじめた。すると横穴式石室が見つかり、床からは鉄刀2本や矢じり、琥珀(こはく)玉、須恵器など多数の副葬品が出土した。

 発掘を担当した奈良大の豊島直博教授は「最初は正直、古墳かどうかわからず、乗り気でなかった」と半信半疑だったという。

 出土した土器の年代から6世紀後半の古墳(近くにある藤ノ木古墳より少し古い)で、刀の配置などから埋葬されているのは2人で、地域の小豪族ではないかと推定しているという。

 

 意外性のある調査結果から、現地説明会にはのべ1000人の人々が足を運び。事前に用意した説明のプリントでは足りず400枚ほど追加印刷したという。

 

 翌日のマスコミ報道。 

 この発掘による出土品の研究はこれからだが、近くにある藤ノ木古墳や法隆寺との関係などがどうだったかが注目される。

 

発掘個所をテントでおおっているところ。