夕方、学童の後にサッカーの練習があった。諸事情によりこれから数ヶ月の間は、今までの火曜と土日に加えて、水曜にも練習が入る予定だ。週に4日!


息子は別に一軍選手でもないし、私としては行っても行かなくてもいいかな…と緩く考えていたところ、意外と本人はやる気になっているようで驚いた。がんばれ。



私の枕元に、任天堂の元社長、岩田さんについて書かれたほぼ日の本が置いてあったのを見つけて、息子が読み始めた。たぶん息子は岩田さんのことは知らなくて、任天堂に関係があるひと、程度の認識で読んでいたと思うのだけど、最初の数ページで、そっと涙を拭っているのがわかった。


まさか岩田さんがもう亡くなっているなんて、想像もしなかったのだろう。そのまま息子はなにも言わず、ただ目をごしごししながら読み続けていた。


私もつい最近読んだばかりのその内容をもう一度頭に思い浮かべ、ちょっとうるうるしてしまった。息子は「ほぼ日」というものそのものに興味を持ったらしく、ほぼ日って今もあるの?見せて?と言っていた。最近まったくアクセスしていないけど、久々に開いてみようかな。


『さまよう刃』東野圭吾

子を殺された親の、許されぬ復讐の話。続きが気になって一気に読んだ。うまいなあ〜東野圭吾。ドラマだか映画にもなっているらしい。でもこの絶妙な心理描写を、果たして映像で伝えることかできるんだろうか。


違う作者だけど、以前『八日目の蝉』を映画で見た後に原作を読んだら、大まかなストーリーはもちろん同じなのに、映画版の奇をてらったような演出の酷さ、小説版の素晴らしさに驚いた記憶がある。文字でしか描き出せないことってあるんだな、とその時に痛感した。当然、逆だってあるけど。


ラストについては、どんな結末なら納得か、と簡潔に説明はできないものの、ペンションで知り合った女性の最後の言動はハッキリと邪魔で、猛烈にイライラしてしまった。途中で助けてくれたのはよかったけど、肝心な場面で、存在が謎すぎた。え、あなたになんの権利が?


内容が内容だけに、この後どうなるんだろう、私だったらどうするだろう、どうしたいだろう、どうすべきだろう、なにができるだろう、親ってなんだろうと、ずっと考えることがいっぱいだった。こんなに胸がざわざわする読書体験は久しぶり。