きょうは、ママ大じょうぶ?

ぐあいわるいならぼくに

まかせて

ぼくがいるから大じょうぶ!!

あったかくしてやすんでね〜!


風邪をひいてしまった私に、普段から優しい息子が輪をかけて優しい。今日は会社を休んで1日寝ていた。息子は春休み中。夫が有休をとってくれていて助かった。


ずっと横になっていると身体が痛くなり、時折バランスボールに乗っかってごろごろしたりもした。コーヒーが飲みたい、と頼めば息子がコーヒーを持ってきてくれる。おやつには夫が「起きてる?カステラ食べる?」と気にかけてくれる。ああ幸せだなー。じーん。


夫と息子は室内プールに行ったらしい。この春休み、クロールができるようになること、を目標に、何度か通う予定なんだって。応援しているよ。



『うつくしい子ども』石田衣良

今日読んだ1冊。葉真中顕を読了してすぐ読み始めたせいで、石田衣良の軽さが、鼻についてしかたなかった。こちらは神戸の酒鬼薔薇聖斗事件をモデルにして書かれたものだと思うのだけど、こんなに浅くて軽くていいのか。いや、重ければいいってもんでもないけど、それにしても。


誰が読んでもわかるような形で実際に起こった事件をベースにしているのに、まるで少年冒険譚みたいなの。ズッコケ3人組のノリ。メインの3人が変にメンタル強くて、こんな中学生いますかー?と呆れてしまった。


主人公は、殺人事件の加害者家族。一応葛藤したり、苦しんだりはするものの、気持ちの描写が安っぽくて、村上春樹作品の主人公が、わがままな女の子を前に「やれやれ」って呟くくらいのテンションで描かれている(ように感じた)。そんなペラッペラなもんかね、と何度も不快になった。


ストーリーとまったく関係ない部分で、やたらに下品なのも私には合わなかった。例えばいじめっこが自分の排泄物を食べさせようとして、わざわざビニール袋に入れて持ってくるとか。あとはサバサバ系女子のサバサバを表現したいのか、その子に執拗に、性器の呼称を連呼させていたのも地獄。


自分がもし、実際の事件の被害者の親だったとして、こんな小説が世に出たら、怒りで胸が張り裂けそうになると思う。


この作品が、どちらかといえば加害者側に寄り添っているように見えるから、とかそんな次元の問題ではなくて、あの事件自体が、こんな風に扱われ、消費されることに、憤りを覚えた。