『ワンダー』という本を図書館で借りた。図書館にある本はどれも少し古くて、色の褪せたものが比較的多い中、たまたま綺麗な状態だったのが気になって、手にとった本。


これが息子には刺さったらしく、1時間以上、夢中で読んでいる。借りる前、なかなか悪くなさそうだな、と内容をさらっと確認はしたものの、さすがにこんなに没頭して読んでくれるとは思わなかった。


2年生にはちょっと難しいかな、という心配もどこ吹く風で、私の言葉が耳に入らないほど。息子が蒸し暑い部屋で黙々とページをめくっているので、家の中にいても熱中症になるからね?暑かったら冷房つけなよ?と声をかけたら、「ワンダー、これ、おもしろいなあ!」と、トンチンカンな返事が返ってきた。え。耳聞こえなくなっちゃったの。


しまいには、「ママ、ボクが最後まで読んだら、あらすじ教えてあげるから」と、その場から追い払われる始末。本のチカラってすごいなあ。私にも、あんな頃があったよ。



さてさて今日は、そんな息子がなんだかかわいくて愛しくて、ちょっとサプライズをした。本に集中していて私の動きにはまったく注意を払われなかったので、ひそかに夕飯の準備を、寝室にしたのだ。和室からちゃぶ台を運んで、お皿を並べて。


いつか息子が、「寝室でご飯を食べてみたいなあ」と言ったことがある。些細だけど、普段とは違うこと。特に意味はないけど、ほんの少ーし、特別なこと。


じゃじゃーん!と言ったらやっと気がついて、「え?あれ?うわー!すごい、夢みたい!」と、予想以上に喜んでくれた。いつもと同じご飯を、ただ違う部屋で食べただけのことなのに、いけないことをしているような?秘密なことをしているような?そわそわした気持ちになっている息子が、やっぱりかわいかった。