マンションのごみ置き場に、段ボール箱を捨てに行くマン。この、時間の無駄が愛しい。いつまでこんなにかわいいんだろ?そう思ってもう7年経つんだな。しみじみ。
今日読了した1冊。『絶唱』湊かなえ
思えば久しぶりに、辻村深月以外の小説を読んだ気がする。辻村作品になんだかんだ難癖をつけつつ、気楽に読めるから通勤なんかにはぴったり!と思っていたのだけど、コレハ文法的ニドウナノ…と、ついつい小姑じみてしまう自分自身に、少しくたびれた。
文章に違和感がないのって、ストレスゼロでいいね。言葉の使い方や助詞の種類にいちいち躓かず、普通に読み進められる安心感よ。
さて、この作品。帯には号泣ミステリーと書いてあるが、号泣もしなかったし、ミステリーでもなかった。阪神大震災が絡む短編集で、生きることや死ぬことについて書かれているページがわりとあり、何度か目がうるみはした。
実話がベースなのか、小説としては、なんだかまとまりのない、とっ散らかった印象を受けた。キャラによっては設定が薄っぺらくて、安いアニメかなにかのようだったり、双子の片方が亡くなって親に暴言を吐かれたくだりなんかは、手垢のつきまくったありがちな展開だったりで、うーん、いまひとつ。
よかったのは、トンガの人々の描写。あったかくて、やさしくて、のびのびしていて、きっと作者は、トンガの人々のことが大好きなんだろうなあと思った。いいよね、そういうのって。

