アーノルドローベルの、がまくんとかえるくんシリーズが私は大好きで、息子がまだお腹の中にいた時から、声に出して聞かせ、赤ちゃん時代も、幼児期も、何度も何度も読んできた。


対象年齢になっていないことはわかりきっていたし、言葉を理解する前にそんなことをしても意味がないと言うひともいるだろうけど、とにかく自分が大好きな作品なので、歌を歌って聞かせるくらいの感覚で、よく読んでいた。息子も興味深そうに聞いてくれていた。



成長に伴って読み聞かせの習慣がなくなり、彼が自分で読書を楽しむようになってから久しい。でもそういえばこのシリーズは、本棚のわりと取りにくい位置にあるせいか、読んでいる様子がない。そこで、息子が自分ですぐ手を伸ばせる場所に移してみたら、効果てきめん。


夜の家事が終わってふと見ると、熱心に、真剣に、がまくんとかえるくんの小さな冒険を楽しんでいた。あれ読んであれ読んで、かえるくん読んで、と私にせがんでいたあの子が、自分で夢中になって読んでいる。なんだか胸が熱くなった。大きくなったなあ、ほんとうに。



さて今日はこの映画を観た。『天外者』


幕末が好きだし、朝ドラのディーンさんの影響で五代友厚にも興味があるし、坂本龍馬に至っては、歴史上の人物の中で最も尊敬しているし、もう楽しめないはずがない!というワクワクを抱えて観賞。



まず、主役以外の役者が地味。地味なだけならいいけど、軽い。別に有名どころを揃えたら良くなる、というわけでもなかろうが、なんか迫力不足だった。岩崎弥太郎はそんなに悪くなかった。


こういう作品の場合、史実が〜、史実が〜、といちいち突っかかると楽しめないので、その辺りはふわっとスルー。しかし全体的に、五代友厚がどうすごくて、どんな功績を残したのか、全然伝わらず残念だった。


限られた時間の中で、むしろ遊女の話、どうでもよくない?この映画だけを見て、彼のどこが天外者(=鹿児島の方言ですごい才能の持ち主)と言われたのか、具体的にわからない。映画を観る全員が、五代の偉業を知っている前提なのか。



ただ、三浦春馬の熱量は素晴らしくて、終盤の演説のシーンが、震えるほど良かった。私は布団の中で観ていたので、少しぼんやりしていたのが、あの場面では襟を正さずにいられなかった。