今日は息子が『星の王子さま』を熱心に読んでいた。小学校低学年向けなのでひとりで読めて、途中で、ママこの漢字なに?などと召喚されることのないありがたいバージョンのやつ。

 

いつか私が息子に、好きな本を読んで、その本を読んだことのある人と、○○のシーンよかったよねぇとか、いろいろお話するのが好き、と言ったことがある。

 

それを覚えていたのか、珍しく息子が、本を読み終えてから、感想などを聞かせてくれた(普段は、一冊終わったらすぐに次!次!というスタイル)。

 

「ヘビのところと、地理学者の星が好き。あと、最後のこのページは泣きそうになっちゃった」と息子。そこで私も、ママはキツネにとって王子様がたったひとりの王子様になるところも好き〜。と話すとすかさず「あー、わかるーぅ。なつくんだよね」とか言ってくれて、まさにこれ、私の夢のひとときだ。一冊のすてきな本について、息子と感想を言い合える幸せ。

 

話しながら、でも息子はいつの間にか涙目になっていて、表面張力てきな感じでかろうじて流れてはいないものの、もう泣く直前みたいな顔をしていた。星の王子さまに心を揺さぶられた夜。

 

 

さてそれで感傷的になったせいか、さあ電気を消してお布団に潜って、寝ようという時になり、息子が「ママ、ちょっと泣きたいことあったんだけど、泣いてもいいかな」と言った。

 

学校の帰り道に何人かの男児と喋りながら歩いていたら、中のひとりが石を拾って蟻を潰し始め、他の子たちも一緒に虫を殺していたとのこと。

 

「ボクは虫が死ぬのを見たくなかったんだ。あんなところ見たくなかった。虫はなにか悪いことしたかな?急に殺されて嫌だったよね。天国に行ったかな」と言いながらわんわん泣いてしまった。

 

明日またあの道を歩くとき、虫さんのためにお祈りするつもり、とも言い出したので、それはやめときなとやんわり伝える。その男の子たちはきっと無邪気にやってしまっただけで、成長とともにその残酷さに気づいて、やらなくなるだろう。息子が虫のためにお祈りをしたら、なんだか嫌味っぽいというか、あてつけのように取られるかもしれない。

 

でも息子のその気持ちはとても大切だと思ったので、虫さんの心はもうその道にはなくて、ひょっとしたら今、この寝室に遊びに来てる可能性もあるよ、と伝えた。

 

ここに、じぶんたち虫のために泣いてる男の子がいるね、ありがとねって思ってくれてるよ。だから明日はもう忘れて大丈夫なんだよ。あなたが今、虫さんみんな天国で楽しく遊べますように、ってお祈りしたこと、きっと届いてるからね。

 

なんだか泣きたい気分、と言うのでひとしきり泣かせて、落ち着いてからぐっすり眠った。これからいろんなお友達と出会い、息子のなかに、いろんな感情が生まれるだろう。そのうち母親にすべてを打ち明けてなんてくれなくなるだろう。だから今のうちに、たくさん受け止めたいなあと思いながら、私も寝た。