映画『さよなら渓谷』を観て来ました。原作未読。主演女優の美しい佇まいに惹かれてこの映画を観ましたが、
自分にとっては理解不能な展開が多く、
「いや、人間てそんなもんじゃないでしょ」と、
なんだかもやもやしてしまいました。

会社の帰りに駅で待ち合わせをして、軒下で美味しいスパゲティをいただき、
スタバで飲み物を買って小さな映画館に入りました。
自分が普段、2chの修羅場スレや家庭板を毎日覗くせいか、←
登場人物たちの変なデオドラント感が鼻についてしまうあたり、
是枝監督の『誰も知らない』を観終えた直後の気持ちに似ていました。
誰も知らないは嫌いな映画というわけではありませんが、
観た時に奇妙な気分になりました。
『子供置き去り事件』という実際に起こった事件を元に映画化するからと言って、
100%事実に基づく義務なんてありません。
けれど、実際起こったことはもっともっと陰惨で汚くて臭くて壮絶だったろうに、
タレントさんや俳優さんを使って映画にするとどっか綺麗で淡々としていて、
現実感のない低い温度で描かれていたことに、
なんかモヤっとしてしまったのでした。
(そこが狙いだったのかもしれませんけど)
『さよなら渓谷』はフィクションですが、
私にとってはもはや、ファンタジーの領域です。
集団暴行を受けた女性、その後の人生も破壊され、
生きる希望を失いかけたとき、
彼女のソバにいたのが、ひたすらに謝罪を続ける加害者の男だった。
それからいろいろ経て2人は一緒に暮らし始め・・・
作者はどこまで女性の気持ちがわかって書いているのでしょうか。
想像するだけで鳥肌を禁じえない絶望と屈辱。
ちなみに、自分を置いて逃げた女友達の名前をわざわざ名乗るシーンも、
そうすることによって彼女の、
精神の屈折とか葛藤とか複雑な部分を表現したかったのかもしれないけど、
そうじゃないから!そんなのもう本能が拒絶するから!
と、全力で思ってしまいました。
この映画のレビューを見ると、女性でも高評価の方がいるようなので、
人それぞれなんでしょうが。
なぜこの流れでこの人の次の行動がコレなんだろう、
という部分も幾つもあり、
結局こんなに気になるんだからそのうち原作を読もう、というのが今夜の感想です。
映画というものは、
作中で全てが説明されていて誰でも一度観れば理解できるし共感もできる、
などという親切で単純なものじゃないんだ。と考えれば、
今私が「あの場面、納得できないなあ、私だったらどういう行動取るかなあ」
と、なんだかんだ考えている時点で、
これはこれでアリだったのかもしれません。
途中ダレてしまった私は隣に座るヒロをぼーっと眺めて、
前にもこの横顔を眺めたことがあるなといろんなことを思い出していました。
あれは2人でUBCに行った日の、はっきりと青い空。


