朝ご飯を食べてホテルを出発し、まずはカヴロヴォへ向かいます。朝からちょっと小雨気味。
4月の頭には日本は暖かくて、
FBを見ると桜の写真がこれでもか!これでもか!と投稿されていましたが、
どうやら今は寒いらしく、八王子では雪が降ったなんて呟きもありました。
そうか、寒いのはブルガリアだけじゃないのね。
シベク川という川のほとりに、エタル野外博物館があります。博物館と言ってもそれは小さな街で、
昨晩レストランに行く途中に通った職人街と同じく、
様々な工房が建ち並んでいます。

お腹が空いていたわけではなかったけれど、美味しそうだったのでまずパンを買いました。
クリームがはいったデニッシュパンで、甘くてぎとぎとしていました(←良い意味で)
それからまた雨の中、いくつかの工房にお邪魔して作品を眺め、
最後に、とある木彫りの笛の工房に辿り着きました。
そこにはおばあちゃんが1人いて、購入した笛に文字を彫ってくれるサービスがありました。
英語のわからないおばあちゃんでしたが、
身振り手振りと筆談で、自分の名前をキリル文字で彫って欲しいと伝えてみます。
キリル文字というのは、ロシア語に使われる文字で、FはФ、LはЛ、という具合に、日本でも顔文字で目にすることがあります。
こんがらがるのは、ФやЛのようにまったく別の表記ではなくて、
SがC、RがP、NがHだったりする点です。HはXです。でも、OやTはローマ字と同じ。
例えば、YASUDA だったら、ЫАСУДА になる、みたいな。
まあ厳密にローマ字がキリル文字に対応しているわけではないので、
私のリクエストに無理があるといえばそれまでなんですけれども。
おばあちゃんは最初、何を言われてるのかわからない、という表情でしたが、
何度目かで、「ああ、わかった。キリル。キリルね!」みたいな感じになって、
おお、通じた!やったね!と思って出来上がりを待っていたら、
渡された笛には、「Kiril」と彫られていました。キリル・・・
これはあれです。「平仮名でMichaelって書いて欲しいYO!」とか頼まれたら、
「まいける」って書いてあげるべきなのに、
「ひらがな」って書いちゃうみたいなやつです。
でもそもそも、おばあちゃん。無理言ってごめんね。
これも旅の良い思い出になりました。
その後カザンラクへ向かうためバスがぐんぐん山を登るにしたがって、小雨は雪に変わっていました。
ひょー。寒い。
山の上、シブカ峠というところでちょっとした銅像を見ながらトイレ休憩。
銅像といってもほんとに“ちょっとした”銅像だし、
寒くてバスから降りたくないのでトイレなんてどうでもいいんだけども、
今入らなかったら、次はいつ入れるかわからない。
だから行くのです。
日本のように、トイレに行きたくなったらコンビニで借りればいい、なんてものではありません。
行ける時に行っておかねば必ず後悔します。
ただ、これも現地の治安と同じく、事前にネットで調べたことが杞憂に終わったのですが、
ブルガリアには、しゃがむタイプのトイレが結構存在するという情報があり、
和式が大の苦手な私は恐怖に慄いておりました。
しかし実際この旅行中、それを目にしたのは1度きり、古い教会でのことで、
しかも洋式と両方あって選べるようになっていました。よかったよ!
寒い寒いとぶーぶー言いつつも、せっかくバスを降りたんだからとちょっとうろうろして、
「シャッター押しましょうか?」なんて声をかけて頂いて、
笑顔で写真に収まってみたりしてました。
そこからまた40Km、峠を越えてカザンラクという街に入ります。街の手前の小さな村で、シプカ僧院に立ち寄りました。
ロシア風の派手で立派な建築。1870年代に起こった露土戦争で激戦の舞台となったこの地に、
戦士したロシア兵を悼むため建てられたものです。
この戦いにロシア・ブルガリア軍が勝ったことにより、
ブルガリアはオスマントルコの支配から脱することが出来たんだそうです。
ミサンガのようなものも、また見かけました。
どうやらマルテニッツァという名前らしく、
お互いの健康と幸せを祈って贈り合い、コウノトリを見たら木の枝にくくりつけるそうです。
さて、ブルガリアといえば、私ならヨーグルトを真っ先に思い浮かべますが、実は薔薇が有名で、6月には薔薇祭というかなり盛大なお祭もあります。
そしてこのカザンラクはブルガリアの薔薇の谷の中で、一番大きな街なんだそうです。
ランチの最後にも、薔薇のリキュールを頂きました。薔薇祭の時期以外は静かなこの街で、
薔薇業博物館と、工場直売のお土産物屋さんを訪れました。
博物館の方は、香油の製造過程をパネルで見ることができたり、
実際に使われていた器具が陳列してあります。

お土産物屋さんには6月になると日本からの観光客もたくさん来るようで、お店のお姉さん達が知っている日本語を連発してくれます。
「ほうこ~うずゎ~い、にゅうよ~くずゎ~い」
といった具合で、別に日本語がわかるわけではなくて単語を言うだけなのですが、
妙な訛りが可愛かったです。
ここでは芳香剤や入浴剤のほか、薔薇石鹸、オイル、キャンドル、クリームが売られていて、
同じ商品を他のお土産物屋さんでもよく見かけましたが、
工場直売のためか、ここが一番安かったです。
足を伸ばしてトュルベト公園に行くと、世界遺産に登録されている、トラキア人の墳墓があります。
オリジナルは見ることができませんが、
見学可能なレプリカがあって、忠実に再現されています。
薔薇を堪能した後は、バスで160Km、今夜の宿があるプロブディブに向かいました。
既に18時を回っていましたが、外はまだまだ明るいです。チェックインし、夕飯の時間まで、ホテル近辺をぶらぶらしてみました。

プロブディフはソフィアに次ぐブルガリア第2の都市らしく、これまでの牧歌的な雰囲気と比べると、多少都会に来たという感じがします。
それでも東京よりはずっとのどかで、
今日はまだ少し歩いてみただけですが、のびのびとした良い気持ちになりました。
