さて自分が小学校の時に書いた恐ろしく拙い作文を読み、わけあって僭越ながらドグラ・マグラを思い出した先週末。
正しくは作文の内容とドグラ・マグラは何の関係もなく、
Yahoo!知恵袋のいかれた解答を思い出した、という話なんですが。(→Blog)
そんなわけで、ちくま日本文学の夢野久作を、今日は読みました。
*いなか、の、じけん 抄
*瓶詰地獄
*押絵の奇蹟
*氷の涯
*人間腸詰
*猟奇歌
*謡曲黒白談 より
*杉山茂丸
言葉の選び方が面白くて、え、え、と思ってるうちにぐいぐい引き込まれます。
話によってリズムが少しずつ違うのですが、
言葉で世界を創る能力が、物凄く高い。
だからその世界には存在感があって、吸引力があります。
そしてそこで起こることがどんな馬鹿げたことであろうと重力を持ち、
文章が薄っぺらくない。
大作家様にこんなことを言うのは逆に冒涜になるかもしれませんが、
「文章が薄っぺらくない」って簡単なようで難しいことだと実は最近よく感じていたので、書きました。
うまい作家というのは案外たくさんいるんだということが、図書館に行くとわかります。
図書館にある本は、商品として売られているものであり、
図書館に置かれるぐらいにはうまい作家の本です。
その全部が名作ではさすがにないにしろ、
そこに並んでいる作家ひとりひとりが、なんらかの賞に応募し、何千人ものライバルを蹴散らして、
「成功」したほんの一握りなのです。
でもその中でも、さらに本当の一握りのひとだけが、
言葉を使って、重力のある世界を創ることができるのだと、思いました。
言葉には重力がないのに。
そうか、宇宙は、一つのスバラシク大きな欠伸だったのか。