オーケストラの練習が4時間、
相変わらずちっとも上手ではないけれども、
個人練の甲斐あって以前と比べればだいぶ皆についていけるようになったことを、
心の中で盛大に喜びました。わー、合奏が楽しい。

でもやっぱり、1楽章はすっごく練習したからどうにか弾けたけど、
2楽章が始まった途端にすうっと気配を消してみるとか、
まだまだそういうレベルなんですが。

練習後は新宿三丁目に天丼を食べに行きました。

観光地のど真ん中にあるリーズナブルな天ぷらのお店なので、
外国人率が異様に高く、英語やら中国語やら韓国語が飛び交っていました。
我々が2Fの座敷席に案内されると、
テーブルの上に5歳ぐらいの男児が正座をしています。

彼は隣の席の韓国人ファミリーの子供でしたが、
最初に目に入った時点では、「ないわー!!!」とゲンナりし、
そのほんの一瞬のうちに、
だから韓国はー、とか、まったく韓国はー、とか、
そもそもキムヨナってー、とか、なんらかの竹島に纏わる主張などが、
ちょっとした怒りと憤りと共にぐわーっと湧き上がってくるようでした。

ご両親も男の子を叱るでもなし。
自分の子供が隣のテーブルの上に座っていることにも、
そこに我々が案内されたことにも明らかに気が付いているのに、
韓国人の店員さん(ワーホリとかかな?)と韓国語で談笑しています。

で、「んもう!」って思ったわけなんですけど、
私の中でまたたく間に燃え盛ろうとしている嫌韓ムーブメントをよそに、
しばらくすると男の子がもじもじとはにかみ出したのです。

どういうタイミングの計り方なんだかまったく謎ですが、
男の子がはにかんだ瞬間に、
お父さんもコラッ!みたいな感じで彼を呼びつけ、
どうもすみませんねえ風な顔を我々に向けはにかんできたのでした。
え、いま?今なの?普通はもう少し早く叱らない?

だけど不思議だったのは、
「なーんだ、悪いと思ってるんならオーケー!」と私が思ったことでした。
いよいよ巻き起こるかと思われたMy嫌韓ブームは結局起こらず、
子供がテーブルの上に普通に座ってて嫌だった、って事実は変わらないのに、
その親子のはにかみで全部チャラになってしまいました。
なんでだ。

ついさっきまでは「こんな席で天丼が食えるか!」って残念な気持ちになりかけてたのに、
そして勢い余って個人単位の憤怒を超えて、国もろとも憎んでしまおうかというところだったのに、
言葉じゃなくて表情とかだけでも意思の疎通が出来た途端に、
そんなことどうでもいいですよ、別に潔癖症でもないし、
台所のテーブルなら私だって小さい頃よく上っていましたよ。あはは。
みたいな心持ちで、
なんらかのアイコンタクトをその男の子と笑顔で交わしたりして、
怒るにしろ、怒らないにしろ、
どっちも本当に勝手で簡単な感情だなあと思ったのでした。

天ぷら船橋屋本店 : 新宿区新宿3丁目28-14