『イヴ・サンローラン』2011
冒頭、サンローランの引退会見が胸に沁みます。

“ファッションは女性を美しく見せるだけではなく、
女性の不安をとりのぞき、自信と、自分を主張する強さを与えるものです”

うん、そうだ。彼の言う“ファッション”と系統は違えど、私にとってもずっとそうだった。お気に入りだった服たちは、いつも私を強くしてくれた。

これはその、ファッションにたくさんのものを捧げたサンローランのドキュメンタリーで、
彼と50年ともに暮らしてきたピエール・ベルジェのインタビューに、当時の映像や写真が盛り込まれた映画でした。

とにかく、華麗な世界です。煌びやかなショーの様子、美術品の数々、豪華なお屋敷、美しいマラケシュの景色、派手な交友関係。
そして、それらすべてと引き換えにされたもののことを思わずにはいられません。うーん。

ただ、サンローランの一生を掘り下げるならもっと別のやり方があるような…
この映画はどちらかというと、“ピエール・ベルジュの”ドキュメンタリーだと思いました。

こんな人生もあるんだなあ、でも、やはり、そういうところへ行き着いてしまうのねえ、
という感じ。

『タイピスト』2013
1950年代のフランスが舞台の、スポ根恋愛映画でした。
タイピング早打ち大会優勝を狙って頑張る主人公。
可愛くて、気が強くて、でも不器用なドジっ娘というある意味王道の少女漫画的ヒロインです。着ているお洋服がどれもキュートです。
展開も王道、結末も王道。良くも悪くも。

唯一グッときたのは最後、世界のいろんな国の言葉で「愛してる」が飛び交うシーン。なんかあそこ、良かったです。あとは普通。


どちらの映画にも共通していたのは、ハリウッドとはまた違う、フランス映画っぽい小粋感です。
それから、音楽が素敵でした。