昨日の日記の最後に、
キン肉マンに出てくる超人て思いのほか死んでしまうんだけど、
ほんとに強い超人は、しれーっと復活してたもんだ・・・
ということを思い出しながら、
 ―まぁそれは、『魁!男塾』なんかでもそうですが―

とにかく、負けないことより、負けても立ち直ることが大事だ!

たしか村上春樹もそう言ってたはずだ!
ということを書きました。
そして家に帰り、自分の「ネクラノート」をチェックしてみました。

ネクラノートというのは、私の大切な宝のひとつで、
今まで読んできたたくさんの本の中から、気に入ったページを抜き書きして、
たまに目を通してもう一度感動を味わうためのものです。
まったく根暗な発想だわ、と自嘲気味に、ネクラノートと呼んでいます。
自嘲してるわりにはもう10冊以上あります。


私は読書が好きですが、本でもなんでも、自分の荷物が増えるのは好きじゃないので、
なるべく図書館や友達から借りて済ますことにしています。
私は本を読みたいのであって、本を持ちたいわけじゃないのだ、
なんて言い方は、屁理屈に目覚めた中学生のようで非常に幼稚ですが、
実際、実家を離れてからの私はふらふらと人の家に居候したり、引越を繰り返していたので、
身軽であることが必須だったのです。

本が好き過ぎて、一冊集めだしたら止まらなくなり、身動きが取れなくなりそうな気がした。
というわけで、どうせなら一冊も持たないことにした。
そんな感じでした、イメージとしては。

本を所有しないせいか、気に入った台詞は暗記してしまうことが多いです。
確かサリンジャーの『フラニーとゾーイー』にも、
自分の好きな文章であればほとんど何でも暗記できる少年が出てきたし、
なんて便利で経済的なんだ、と、
この癖をいくらか誇らしく(大袈裟)思っていたぐらいですが、
ある日、ある短編小説に、
「象みたいに記憶力が良くて、つまらないことをいつまでもいつまでも覚えている。
 頭が悪いぶんを記憶力で補っているのだ」
と、“記憶力”というものに関する辛辣な言及がなされているのを発見し、
少なからずショックを受けました。

ところで、まぁ、いくら暗記が得意とは言っても神童ではないので、
全部を脳味噌の中に並べておけるわけではありません。
そこで活躍するのがネクラノートなのです。
後から絶対絶対絶対、再読したくなるだろうページを選んで、書き写していきます。

ヘッセのとある小説なんて感動し過ぎてほぼ一冊抜き書きするハメになり、
こんなことならさすがに買ってしまえばよかったのではないか、とちょっと思いました。

ところでネクラノートで、村上春樹の件の発言を無事に発見。

レキシントンの幽霊

村上 春樹 / 文藝春秋

人は勝つこともあるし、負けることもあります。でもその深みを理解できていれば、人はたとえ負けたとしても、傷つきはしません。
人はあらゆるものに勝つわけにはいかないんです。
人はいつか必ず負けます。大事なのはその深みを理解することなのです。


「そうだ、村上さんに聞いてみよう」と世間の人々が村上春樹にとりあえずぶっつける282の大疑問に果たして村上さんはちゃんと答えられるのか? (Asahi original (66号))

村上 春樹 / 朝日新聞社

負けないことも大事ですが、
負けてもくじけないことのほうが大事なんだと思います。


でした。あーよかったスッキリした。
そしてやっぱり、共感。