社会人たるもの、起きてる時間の半分ぐらいは仕事をしているわけですから、いきおいこのブログも会社の話題に偏りがちですが、
今の会社はおばさんの多い会社です。
会社に多いというか、単にわたしのいる部署に多いのか、
とにかくひと部屋に60人分ぐらいのデスクが並んでおり、
8割が女性、ごく控えめに言ってそのうち30人はおばさんです。
同僚のおばさん方(推定平均年齢40歳)とは、
毎日ランチを共にしていますが、
共通の話題やノリといったようなものをいまいち見つけられぬまま、
ひとり口数も少なくお昼休みをやり過ごす日々でした。
ところで先日、仕事に必要な資格試験が横浜であって、
同期入社全員そろって3時間ほど業務を抜け出し、受験してまいりました。
さほど難しい問題ではないとは言え、
合格ラインが90点以上と聞き、多少の緊張感に包まれた午後。
そしてその試験の帰りの電車の中で、
それは起こりました。
あのとき東海道線はとても空いていて、
横浜から川崎までの10分間弱、
車両にはまばらにしか乗客がいませんでした。
我々は5人で横一列に座席に腰掛け、試験の答え合わせをしたのです。
いい年をしたおばさん達が。
全員試験の問題用紙を片手に、一問目から自分の回答を読み上げて、
5人順番に一喜一憂していました。
「それ私も2にした!よかったぁ」、とか。
「そこ4にしちゃった・・・」とか。
「え、なになに、もう一回言って~」とか。
ちょっとだけきゃぴきゃぴして、それでいて変に真面目くさった面持ちで。
その時間がなんだかとても楽しくて、
わたしはやっと、
あ、大丈夫だ。きっと大丈夫だ、この職場でも。
と、思えたのでした。
ひとりで浮くつもりもないけど、これまでなんとなく馴染めずにいましたが、
みんなの雰囲気を好きだなと、
いきなり思えたのです。
こういうのも悪くない。悪くない悪くない。
勤務終了後、夜はまた横浜に移動して、
“試験打ち上げディナー” を赤レンガ倉庫でいただきました。
世界で一番美味しいパンケーキ、
と巷で評判のお店なんだそうです。
発祥はオーストラリア、
レオナルド・ディカプリオが好んで、映画の撮影の間、毎日食べにきたとか。
bills 横浜市中区新港1-1-2 横浜赤レンガ倉庫2号館1F
さて。突然ですが、うちの部署にいるおばさん達は、
おばさんらしいおばさんなんです。
さっきからおばさんおばさん言っていますが、
けして悪い意味なんかではなくて、
少なくとも私としては褒め言葉の意味で使っています。
タートルネックに膝丈のスカートを合わせているような、
イトーヨーカ堂のマネキンみたいな普通のおばさんです。
そんなところがとても良いのです。
個人的には最近の、
40代、50代、になっても綺麗でい続けなくちゃ!、みたいな流れがどうも苦手です。
いつまでも女でいよう、いつまでも「現役」でいよう、
というメス感を丸出しの、
脅迫にも似たあのガツガツした感じ。
芸能人の中には本当にどう見ても40代とは思えない、
みたいな女優さんが大勢いらっしゃいますが、
それはそれ、あの人たちはプロフェッショナルで、美貌が商品なのだから、
なにも一般人までもがこぞって真似て、
やたらに「現役の女であること」にしがみつかなくてもいいじゃないか、と思います。
ファッションに気を使い、美容と健康のために労力を惜しまず、カルチャースクールに通い、
一生涯、女の子でい続けるぞ ★
というわけのわからない執念みたいなものが、
非常にめんどくさい。言ってしまえば気持ち悪い。不気味だし。
別に年を取ったからって女を捨てるとか、なにかを諦めるというわけじゃないけど、
わたしは普通におばさんになりたいよといっそ思う。
普通の、ちょっと愛嬌のあるおばさん、ぐらいのポジションに落ち着きたい。
ひとの考えなんて変わるから、
10年後、それこそ自分自身が40代に突入した頃には、
まったく違うことを言い出すかもしれないけど。
なんか、ガールズトークだ女子会だ、っていうあの感じも、
自分もすごくすごく好きだしわかるんだけど、
最近はそれが市民権を得すぎていてちょっと辟易しています。
ある年齢を超えたら大人になるもの、っていう「常識」が幅を利かせていた昔、
そこを、「あえて」女の子でいたいんだよね、たまには。みたいな感覚だったものが、
最近の風潮では、あえて、でもなんでもなく、
女性は一生かわいい女の子でいる権利を手に入れたかのごとしです。
多くの雑誌が、まだまだイケる!40代、みたいなものを推奨していて、
それらの見出しなんかを眺めてるだけですっごい疲れるんですけど、
この疲労感はいったいどういうわけでしょう。
女性も男性と同じように社会に出て働き、
ひとかどの収入を得るのが当たり前となり、
いまや30代、40代の独身女性が、
自由に使える小金を一番持っているのではないか、という世の中です。
それで、うがちすぎなのかもしれませんが、
若くいるためにはコレを手に入れよう!
とやたらに煽られると、
小金を使わせるための洗脳に思えてもきます。
自分で選んでいるつもりが、その実、選ばされているというか、
「年を取っても美しくいなければいけません、そのためにはコレが必要です」
「自分に投資するのが賢い女です」、
というような流れに、
どうして “いまどきの” 女性たちは喜び勇んで乗っかっていくのでしょう。
そもそもそういう女性が少数派だった頃には輝いて見えたものの、
今となっては、猫も杓子もそんな調子で、
なんかもう、
いち抜けたー。
という感じです。
何度も言うようなことでもないけれど、
ほんとにわたしは、ちょっと愛嬌のある普通のおばさん、になりたい。
そうなれれば本望。
いいじゃん、おばさんで。
おばさんって可愛いじゃん。
とかもう、そんなことまで言えちゃうぐらいです。
職場におばさんが多いので、
自然、おばさんというものに対していろいろ思うところも出てきます。
あ、いいな、あの感じ。と思ったり、
反面教師に思ったり。
そう遠くない未来にわたしも彼女らの仲間入りをするわけで、
今回こうして、自分の目指すところがハッキリ見えたのは思いがけない収穫でした。

でもってパンケーキ。本気で絶品でした。
