造血幹細胞移植について
低年齢であることから移植前の前処置を弱くする方法があり、骨髄非破壊的移植(ミニ移植)をすることを検討しているとおっしゃられていました。
造血幹細胞移植はかなり危険を伴い、移植関連死が2割程度ある治療方法です。
造血幹細胞移植の概念は骨髄にある造血幹細胞(赤血球、白血球、血小板などを作り出す根本の細胞)を正常な細胞、腫瘍化する細胞どちらも全て破壊してしまった後で、他人の造血幹細胞(骨髄や臍帯血など)を移植をします。
この方法が骨髄破壊的移植(フル移植)と呼ばれ、破壊して移植する受け入れ態勢を作ることを前処置と呼びます。
骨髄を破壊され造血幹細胞がなくなれば人間は必ず100%死にます。
致死的な強い前処置をするため、体力のない高齢者は骨髄移植を受けることができませんでした。
そこで骨髄非破壊的移植(ミニ移植)という方法が考えだされました。
低年齢の子どもにも適用されています。
この時の説明はとりあえず造血幹細胞移植がどういうものかを一般例として説明していただきました。
前処置により骨髄に移植する造血幹細胞のスペースを作ります。
そして移植して生着(移植した細胞で造血すること)を待ちます。
生着するまでは早くても2~3週間かかり、この間は守ってくれる免疫がほとんどない状態が続き、感染リスクが高まります。
またもともとから体内にいる常在菌やウィルスなどが通常では悪さをしていなかったのに、免疫がほとんどない状態になるため、暴れだす場合があります。
生着して移植した細胞由来のTリンパ球が増えて、拒絶反応とは逆のような現象のGVHD(移植片対宿主病)が起こります。
通常は移植してから100日間に起こるGVHDを急性GVHD、それ以降に起こる症状を慢性GVHDと呼びます。
急性GVHDは皮膚、肝臓、消化管などに多く発生し、慢性GVHDはTリンパ球に加え、Bリンパ球により全身にさまざまな症状がでるそうです。
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