テセウスの船 最終話
最終回。黒幕との最後の対決。
文吾が監禁された小屋には痕跡さえも残ってなかったと馬淵。文吾の疑惑が晴れない中、文吾に俵万智の『サラダ記念日』が差し入れされた後から状況が一変。
中に書かれていた何かを見て、文吾は自白を。それがきっかけで再びマスコミが佐野家に殺到。徳本と井沢が殺虫剤でマスコミを追い払いました。
みきおが病室から消え、その病室でスケッチブックのページをちぎったものを見つける心。それを見て心は音臼小へ。そこでみきおは真相を告白。
鈴のヒーローになるのが目的だったこと、そのために鈴の正義の味方だった文吾が邪魔だったこと。今鈴が望んでるのが文吾の無罪ということで、みきおは心の前で自分の告白を録音していてそれを託しました。
釈放された文吾は、急に罪を認めた理由を告白。差し入れの本の文字に赤丸をつけるという手法で”罪を認めろ。家族皆殺し。”とメッセージを伝えてきたようです。
再び協力して黒幕の手がかりを探す2人。文吾はキノコ汁に毒キノコを間違って入れて逮捕されたのが田中正志の母と思い出します。誤って入れたのだろうということで事故と処理しようと思ったが、田中義男が立候補する前だったため不安要素を取り除こうとしっかり調べるように指示し、犯人が皮肉にも妻だったということだったようです。その後、義男はもみ消そうとしたとのこと。
文吾宛てに来ていた封筒の中身。それは心のスクラップした記事の一部と犯人が自作した挑発するような犯行予告の記事。それに待ち合わせ場所も書かれていました。
犯人自作の記事はひどいものでしたね。警察家族3人惨殺という見出しをつけていて、「(略)警察の捜査によると、三人は何の罪もないのにも関わらず、佐野文吾とそのバカ息子・田村心の愚かな行動によってその命を落とすことになった。明るい未来を奪われ、死に際は不安と恐怖と壮絶な苦しみの中、じっくりと時間をかけて、その体から魂の灯が消えていった。さらに、妻・和子さんは妊娠しており、その胎児の命も奪われるという悲惨な結末となった。これも全部、佐野文吾のせい。つまらない正義感からくる愚かな行動。佐野文吾、お前の行動が家族を死に追いやるのだ。お前が何よりも愛する家族が、お前のせいで死ぬ。死亡年月日は平成元年、三月十九日。」というもので。
バカ息子というフレーズが見えた時に新聞のようだけど違うなと思ってしっかり読んでみたら、随分ひどいことが書いてありましたね。書体もしっかりワープロに表示される文字そのままのところがあって、気付かせようとして書いたのは間違いないという感じですよね。かなり趣味の悪い文章でした。
指示されていた場所に向かう心。しかし犯人に向かうところを見られてしまったんでしょうね。心と似た容姿の人物の男性が倒れているという虚偽情報を流し、文吾を誘導した犯人。
文吾を襲った犯人は田中正志でした。引き金は、音臼村に戻ってきた時に文吾に「家族を大事にしろ」と言われたことでした。正志は母を亡くした後、妹もいじめ自殺で亡くしたようです。ただ、なぜ文吾を恨んだのかは謎が残りますね。文吾はただ警察の仕事をしっかりしただけで。
正志は心を殺したと嘘をついて自分を殺させようとしますが失敗。しかし、やぶれかぶれになった正志と文吾と心がもみ合った結果、心にナイフが刺さってしまいました。そして心は死亡。
その時空の未来へと話は進み、由紀は心との子を授かりました。名前を提案する文吾。その未来という名は過去が改変されても変わらず。あの様子だと、過去を覚えているのは文吾と和子の2人なんでしょうか。みきおはどうなんでしょうね。
結局、佐野家の未来がこれ以上にないくらいのいい結果になり話は終わりました。
タイムパラドックスなどパラドックスが気になった作品ですが、テセウスの船という言葉がそもそもパラドックスに関する言葉のようです。船の素材が全部入れ替わったとしたら、今の船は元々のやつと同じと言えるのかという考え方で。
謎はいくつか残りましたね。校長の動きの謎とか、金丸をどちらが殺したのかとか。1回目のタイムスリップ後の現代で正志が殺されたのは鈴を守るためだったと考えれば納得できますね。さつきの行動は、”子供”への強い執着とみきおの罪を暴かせないためと考えると納得できました。
『テセウスの船』、終わりました。いくつかの行動に違和感感じることがあったり、心の警戒心のなさがどうかと思いましたが(序盤は特に)楽しめましたね。