ウサギは、優しく彼女を見守っていました。何も言わず、そっと寄り添っていました。
お腹が空いた、どうしよう?という彼女をツツジに導いたりして、そっと、そっと、見守っていました。

はじめは、リスが木の実を彼女のそばに置きました。そしてイノシシがキノコを。
それらをそっと手にし、口にする姫をのことを周りは息を潜めて見守っていました。
続いてヤギが、乳はどうかと伺いを立てると、彼女はそれを口にしました。トリの卵も、自ら割って食べられるようになりました。
とある日、クマが魚を口に咥えて持ってきました。彼女はそれを震えながら受け取り、ついに火にかけて味わいました。
美味しい、美味しいと涙を浮かべながら少しずつ笑顔で口を動かす姫を、みんな、みんな、ひっそりと見つめていました。
しかしある日、姫が倒れました。
人としては無茶をしていたのだとみんながわかっていました。