先日アイドルグループがナチスを連想させる衣装を着たとして、問題になりました。

まあ仕方ないよね、との声が多いですが、私はそう簡単な問題じゃないと思います。

まず前提として、3つの事実を挙げます。
・ドイツは戦犯を必ず裁く国家である
・日本はあらゆる文化に寛容
・ナチスの軍服はデザイン的に優れている

ドイツが戦争関係者に対して厳しく制裁を加えていたり、真実をある程度暴いた上で封印しているのは周知の事実です。ヒトラーの著書が再発行され書店に並ぶまで数々の議論がありました。その並外れたカリスマ性に影響を受ける若者が出てこないとは言えないからです。過去を繰り返さないことはドイツ国民の使命とも言える状況でした。

一方日本は真逆で、一貫した精神とか倫理観といったものに欠けている国です。今回の件にしても、日本側がまあしゃーなしと折れていることからもわかります。例えば、二次創作物が氾濫していること。同性愛に寛容なところ。宗教の存在が薄いこと。或いは八百万の考え方それ自体。韓国との著作権への意識との違いに始めは戸惑うものの、多くなった韓流ファン、歴史もデザインもごたまぜのロリータファッション、、、などなど、他国からしてみればありえない!といったことをふんだんに取り入れ、昇華することが得意な国家です。良く言えば。悪く言えば、曖昧国家。「善処します。」

今回の件については、グローバル化によって、問題視されていなかったそういった問題が、他国からも目につくようになったことの表れでしょう。アイドルグループ以外にも、たくさんの作品にナチスはモチーフとして描かれています。それらひとつひとつに言及する覚悟がユダヤ、ひいてはイスラエルらにはあるのでしょうか。

賛否両論あると思います。しかし、過去の戦争で人類が得た教訓は、あまりに膨大でした。戦争を肯定する訳では、決して、決して、ありませんが、軍事開発、人権問題、医学、精神論をはじめ、その他ありとあらゆる分野が発展することになったことを否定できますか?無かったことにするのではなく、どんどん学ぶべきです。そして、過ちを繰り返しそうな人が現れたら、知識人で芽を詰めばいいのです。そういった洞察力を持つ人間が少ないというのも問題の一環かと。教育とは。

さて、冒頭に軍服がデザイン的に優れていると述べましたが、それは私個人の感想ではありません。軍人の威厳、存在力、カリスマ性を引きたてる、まさに「最高の衣装」だったと考えられます。日本の国防服はどちらかというと親しみやすさが重視されているように思います。詳しい分析は専門家じゃないからわからないけど、軍服デザイン分析本なんかも、きっとあるんだろうな。

つまり、あのデザインをモチーフにしたものが目立つというのが「危険」だという言い分もよくわかります。しかし、私には文化の冒涜に思えます。軍服に付随するイメージがナチスなのであって、軍服がナチスな訳では本来ありません。デザインが素敵なことには、何の罪もないはずです。

小難しいデザイン論に発展してしまうので難しいところですが……デザイナーがどんな背景でそのアイディアを捻出したか知った上で評価する人は、専門家か、その人のファンでしょう。だいたい好きなものを目に留める時、外側の情報だけ。そして作品に触れるうちに深く知って、益々好きになったり、手放したりといった二次的な行動に移るのです。そしてガワの情報というのは世界に溢れているし、誰がいつ吸収して真似るとも限らないのです。

詰まるところ、デザインをする上でモチーフについて学ぶことは大事ですが、優れているものを否定すること、隠匿することは、やはり文化の冒涜と言えるのではないでしょうか。





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はー!つかれたつかれた。
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