あの場所が思い出させてくれる

こんにちは。

忙しい大人が頑張らずに痩せて

心も軽くなる美人の食べ方

食べることでこころを満たし身体を潤す

一瞬一瞬を大切にする大人のための

脱力ごはんラボ、ナオコです。

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今日は

「自分が立ち戻る場所」

のはなしだよ～。

あなたにも、

「ここに来るとあの時を思い出す」

場所や、食べ物や、景色や匂いなんか

があると思う。

それらが、

忘れかけた教訓を思い出させたり

もう一度背中を押したりしてくれる。

がんの手術の後は、定期的に

病院に通うんだけど、

あの窓からの風景を見ると

よみがえる思いがある。

入院中、手術のあとは毎日

病棟をぐるぐる歩いて、

疲れると談話室で休憩して

窓の外を眺めていた。

歩かないと、腸閉塞などの

トラブルにつながるからと、

痛み止めを打ちながらも

せっせと歩かされる。

窓からは

川向こうのおしゃれタウン、

ファッションビルがよく見えて

懐かしさがこみ上げる。

ついこの前、写真を撮ったテラスや

ランチしたお店が、メチャ遠い昔の

事のように思い出される。

打って変わってここでは

揃いの病院パジャマで

点滴棒とお散歩。

ご飯も食べられない、

風呂も入れない

外にも出られない、

おウチにも帰れない。

普通の生活、普段の毎日が

どんなに特別なことかと

身に染みた。

そして、退院後に外来で病院に

来てみると、そこには具合の悪い人

が集まっていて、その多くはご高齢。

今日は、おばあちゃん（患者）

と付き添いの旦那さんと娘さん

がいて、おばあちゃんは

昼ごはんをどうするのかと

同じことを何度も聞いている。

きっと規則正しい生活を

されているんだねと思いつつ、

聞きたくないのに、

聞こえてしまう。

だって、

すっごくデカい声なんだもん。

旦那と娘は繰り返し説明していて

だんだんイラついて語気が荒くなり

最初はおばあちゃんだけが異常に

大声だったのに、いまや全員が

大声で話し合っている。

そうかと思えば、

車いすの、別のおばあちゃんも、

お腹空いたねえ、何たべようねえ

と、付き添いの姪っ子さんに

ずっと聞いている。

わざわざ聞いた訳じゃないのに

付き添いの方が姪だと分かる程の

ボリューム。

もおお、みんな声の音量ボタン

どした？

このおばあちゃん達、そして

入院中にお向かいのベッド

にいた小さなおばあちゃんは

わたしの行く先の姿。

彼女は

昼も夜も唸りながら寝ていて、

起きているときはずっと

謝っていた。

そのとき思ったことは、

わたしには今しかない

って事。

明日は分からない。

先のことは分からない。

今を精一杯生きるしかない。

おばあちゃん達は

ほんのちょっとだけ先を行っている

パイセンなんだ。

この瞬間を最高の自分で生きる

なんて思うと、メチャクチャ

難しそうな気がするよ。

だけど

自分の足でどこへでも行けて、

トイレも自分で出来て、

何を食べるのか自分で決め、

自分の手で食べられて、

家の布団で眠ることが許されている。

その特別な時間を存分に

味わうことなんじゃないかな。

スゴイ事をするんじゃない、

既にスゴイ今を

楽しめばいいだけだよ。

 

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